「美しい人は、前向きな人」道重さゆみの“超”可愛いメンタルの作り方

好きなものと生きていく#23

モーニング娘。のメンバーとして13歳でデビューし、8代目リーダーとしてグループを牽引。2014年に同グループを卒業後、現在はソロアーティスト・モデルとして活躍している道重さゆみさん。昨年30歳になり、「10代は可愛い。20代は超可愛い。30代は超超可愛い」と笑顔で宣言したことが話題となった。かつてはコンプレックスを抱えていた時期もあったという道重さんが「今の自分が一番いい」と感じられるようになるまで、一体どんな道のりがあったのだろうか。
(編集/メルカリマガジン編集部、撮影/いわなびとん)

視界の中心がセンター「見ているファンがいる限り、立ち位置は関係ない」

もともと、「顔以外には一切自信がなかった」と話す道重さん。13歳で初めて立ったステージと、ファンの声援が、内気だった彼女を変えた。

「ファンの方が見てくださるんだから、自信のないままステージに立つのは絶対ダメだと思ったんです。いつも『よし、今日も可愛いぞ!』と、鏡の前でおまじないのように唱えて、自分の心にスイッチを入れてから本番を迎えていましたね。そんな中で、ファンの方がさゆ可愛い!さゆ大好き!って言ってくれる声をたくさん聞けるようになって。歌やダンスはまだまだでしたけれど、こんな私にも応援してくれる味方がいるんだと思うと自信がつきました。ファンのみなさんのおかげですね」

芸能人になりたいのではなく、モーニング娘。になるのが夢だった。大好きなグループへの加入が決まり、夢いっぱいで上京したが、モーニング娘。としてのキャリアのほとんどを、後列で過ごすことになる。歌割もなかなかもらえず、気分がひどく落ち込むこともあったが、だんだんと意識が変わっていった。

「悩むこともあったけれど、立ち位置が後ろや端っこでも、私のファンの方が絶対に見てくれているという安心感がありました。”道重さゆみファン”の瞳の真ん中に立つのは私。そういう意味では、常に私がセンターなんだなって」

落ち込む暇もないくらいに自主練習を重ねた。歌割はまだほとんどなかったが、モーニング娘。のパフォーマンスに欠かせない、ダンスを鍛えるべく、猛特訓。先輩にコツを聞いたり、自分が加入する前の映像まで徹底的に研究したという。基本のダンスが身についた頃、ステージ上である「自分流のアレンジ」に挑戦した。

「当時はブログなどのSNSもしていなくて。まだMCもほとんど自分のことを話す時間がもらえなかったから、直接ファンの方に自己アピールできる方法が、ステージでのパフォーマンスしかなかったんです。各メンバーが自由に動ける決めポーズのときに、『うさちゃんピース』をするようになりました。頭の上でダブルピースする、うさぎみたいなポーズです。ファンの方はちゃんと気が付いてくれてて、『ああ、見ていてくれてる人がいるんだ』と、とってもうれしかったです。」

「私が一番可愛い」を貫き、うさちゃんピースという武器でぶりっ子キャラとしての個性を掴んだ道重さんは、バラエティー番組に引っ張りだことなった。結果として、グループの再ブレイクを、リーダーという立場から導くことになった。

嫉妬と卑屈をバネにして

今でこそ、ポジティブで自信家に見える彼女だが、ときには卑屈になってしまうこともあったという。

「昔は、なんでもかんでも嫉妬していました。あの子のほうが目立ってる、歌が上手い、なんで私は……って。立ち位置がどこでも頑張ろうって決めてはいたけれど、TVの歌番組に出ても、私はほとんどカメラに抜かれなかったんです。『今日の私も可愛いのに、もったいないな』って気持ちもありました(笑)。でも、それが頑張る力にもなっていたと思うので嫉妬しすぎも良くないけど、なんだかんだ結果良かったことでもありますね」

歌に苦手意識があり、ほとんど歌割をもらえなかった彼女。2010年のアルバム曲『I'm Lucky Girl』で与えられたソロパートは「あの子みたく歌が上手であれば」だった。まさに、当時の彼女の心境を表したフレーズである。

「当時の私が長めのソロパートをもらえたのは、奇跡でした。加入時から苦手だった歌も、『歌が下手』って、自分からキャラとして言えるくらいになっていた頃だったので、前向きに捉えてました。この歌詞だからこそ、ちゃんと音程とって歌えるようにしよう! と、思ってましたね。」

自信を持てないときもあるけど「可愛くない日なんて、ないんです」

今では、年齢に縛られない強さと美しさを持つ女性として、注目を集めている道重さん。「可愛いキャラだけど、自信が持てない日もあります」と語る彼女に魔法をかけたのは、ある女性だった。

「体質的にもむくみやすいし、コンディションが悪い日もある。前に、顔がむくんでる日に大森靖子さんにあった時に「今日顔がむくんでで、本当はもっとかわいいはずなんですけど…」と言ったら、大森さんが『そういう可愛さがある日なんですよ』みたいな感じで言ってくれて。その時に、なるほど!その日その日のかわいさがあるんだな! って思えたんです。それまではずっと『今日の私はむくんでるから可愛くない、むくまないようにしなきゃ』と思いすぎてて。もちろん、毎回コンディションバッチリで挑みたいですけど、人間なのでどんなに気をつけててもむくむ日はあって…。大森さんの言葉で、すごく前向きになったんです」

可愛いを毎日貫くのは大変だ。気合いと根性がいる。30代になってなお、可愛いをアップデートしている彼女に、誰でも「毎日可愛い」をつくるコツを聞いた。

私からいえることって毎日、鏡に向かって「よし!今日もかわいいぞ!」っていうおまじないくらいしかないと思うんです。まぁおまじないというか思い込ませですね。要するにすべて気持ち次第なので! あと私がやっていることとしては、どんなにコンディションが悪い日でも、絶対にひとつは可愛いポイントを見つけることです。『まつげがいつもより上がってる』とか、『後ろの巻き髪が上手にできた』って。三面鏡で確認して、『この角度は可愛い!』って思える部分をみつけて納得させています(笑)」

TPOに合わせて魅せ方をアップデート

道重さんは、モーニング娘。を卒業してから、モデルとしても活躍している。アイドル時代からの美への探究心はそのままに、近頃では新たな自分にも気づくことができた。

「モーニング娘。時代や今もグッズや生写真では、キメ!という感じが多いですね。『私はこっちの角度から撮られたほうが可愛いな』とか『このポーズが体がキレイに見えるな』とか、自分の見せ方を研究して。ファッション誌のお仕事は、キメ!というよりは自然な感じを意識しています。日常の1コマというイメージでやっていますね。見せ方が違うので、また新たな私に出会えるんです。これから更にもっともっと勉強していきたいです」

そんな道重さんは「美しい人」と聞いて、どんな人を思い浮かべるのだろう。

「前向きな人。私の周り、みんなスーパーポジティブなんですよ。ハッピーなオーラって、周囲に伝わるし、私もそういう人になりたいなと強く思います」

道重さんが集めるこだわりの私物コレクションはこちら

道重さゆみ(みちしげ・さゆみ)
1989年7月13日生まれ。2003年に6期メンバーとしてモーニング娘。に加入しデビュー。
2012年に8代目リーダーとなり、2014年にグループ最長在籍期間4329日にてモーニング娘。を卒業。グループ卒業後2年4ヶ月の休業を経て2017年から活動を再開。
大好評のSAYUMINGLANDOLL 『再生』『宿命』『東京』に続き、
2019年11月より第4弾となる「SAYUMINGLANDOLL~希望~」を開催。
音と光、そして映像とイリュージョンが織り成す、新感覚のパフォーマンスを繰り広げている。2020年4月4日〜12日に東京・丸の内COTTON CLUBでの公演も決定している。

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WRITTEN BY

小沢あや

(おざわ・あや) 1987年生まれのコンテンツプランナー。好きなものは女性アイドル。20年以上、ハロプロを中心に追いかけ続けている。豊島区公認の池袋愛好家としても活動中。尊敬する人物はつんく♂さん。

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