コスプレ2021.10.15

【今年はどうする?】ハロウィン好きに聞いた、自分らしく楽しむ仮装のアイディア 

1970年代に日本に上陸し、83年には原宿で国内初のパレードが行われたハロウィン。当時はカボチャやおばけなどアイコニックな仮装やアイテムがメインでしたが、近年ではハロウィンも多様性が進み、オリジナリティのある楽しみ方をする人が増えています。

一方、年に1回しか使わないハロウィン用コスチュームを買う人は、年々減少傾向に。昨年メルカリが開催したSNS投稿型の仮装大賞「メルカリハロウィンアワード」では、ふだんの生活でも使えるアイテムを組み合わせたり、ハンドメイドの“人と被らない仮装”での参加もたくさん。そんな中でもユニークなアイディアで見事アワードを受賞された「ハロウィンラバー」たちに、自分らしいハロウィンを楽しむ方法とアイテム選びのコツを聞きました。(取材/メルカリマガジン編集部)

家にあるものからハロウィンのアイディアを探す

2人の女の子の子育てをしながら、趣味の手芸教室を運営するkanaさん。昨年は『きょうの猫村さん』をヒントにした「ねずみの家政婦さん」の仮装でハロウィンを楽しみました。

おうちにあるアイテムで工夫した仮装「鼠田ねず美と鼠田ねず子」

――ネズミの被りもの、すごくかわいいですね。

実はこれ、一昨年の「ねずみ年」の年賀状写真用に作ったコスチュームなんです。子どもが生まれたときから、毎年ハンドメイドの干支の衣装を着せて、年賀状にするのが恒例でして。基本的にうちのハロウィンは「家にあるものでできる仮装」をテーマにしています。ハロウィンって年に1回だけなので、そのためだけに買って捨てちゃうのはもったいないじゃないですか。

――1日だけ使って、残りの364日押し入れにしまっておくのも切ないですしね......。

ネズミの家政婦さんの衣装は普段着ですし、エプロンはいつも使っているものを胸当ての部分を折ってアレンジしました。ハロウィン用に何か買い足すときも、その後使えるかどうかは必ず考えますね。

――家にあるもので仮装を考えるのって、結構難しそうなイメージですけど、いつもどうやってテーマを決めるんですか?

子どもたちの意見を聞きながら、いま持っているものと組み合わせて何が出来るか相談します。「家にあるもので使えるものはないかな」ってみんなで一緒に考えるのも楽しいんですよ。普段から子どもの身の回りのものを作るのにミシンを使うので、足りないアイテムは手作りしています。

ハンドメイドのハロウィンコスチューム。ネコの尻尾は、100円ショップで売っていたものにボア生地を被せて縫い付け黒猫仕様に。ホウキは実際に掃除に使用しているもの

今年は山登りのときに買ったシャツがブルーだったので、「これはピーターラビットのシャツになる!」ということで、仮装のテーマが決まりました(笑)。うさぎの帽子はハンドメイドで作りましたが、サイズの調整に苦労しました。

――すごい完成度! ニンジンも加わると、一気にピーターラビットですね......こうやって見ると、色の組み合わせも「らしさ」を演出する上でポイントなのだと気付かされました。

ニンジンはたまたま、自治体から届いていた健康診断のお知らせの封筒がオレンジ色だったので、それをひっくり返して長女に作ってもらい、葉っぱは花瓶にあったローズマリーです(笑)。

――アイディア次第で、家にあるものがハロウィンアイテムに化けることが分かりました。

ちなみにこのうさぎの帽子が、再来年の兎年の年賀状を見越して作られていることは、娘たちはまだ知りません(笑)。

「仮装×好きな映画」で、自分だけの楽しさを発見

デザイナーの宍倉龍太さんは、昨年から一緒に暮らしはじめたジャックラッセルテリアのジェームスと一緒にハロウィン仮装を楽しんでいます。

昨年のテーマは「ホラームービー」。チャッキーとジェイソンのリンクコーデでハロウィン

――1人と1匹のリンクコーデを考えるのは楽しそうですね。

僕は映画が好きなので、お気に入りの作品のビジュアルとかキャラクターからインスピレーションを得ることが多いですね。ハロウィンだけじゃなくて、普段から「この映画をジェームスで表現したらどうなるかな」って考えちゃうんですよ(笑)。ポスターを再現してインスタの投稿で遊んだりしています。

映画『サイコ』をモチーフにした投稿

――最近ペット用のハロウィンアイテムも増えましたよね。

昨年の犬用のチャッキーの衣装はamazonで買いました。たまたま僕がジェイソンの等身大フィギュアを持っていたので(笑)、ホラー映画系のコスチュームでコーディネートしようと思って探したんです。最初に仮装のテーマを決めてから、メルカリ、ヤフオク、amazonなんかで使えるアイテムがないか検索します。

――今年のハロウィンのテーマはもう考えましたか?

夏ごろ映画スタジオとして有名なMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー・スタジオ)のロゴ「レオ・ザ・ライオン」をジェームスで再現してみたいなと思って、メルカリで女性用のファーマフラーを買ったんですね。子犬は成長が早いぶんサイズアウトも早いので、普段からペットウェアはメルカリを利用することが多いんですけど、こういうちょっとしたアイテムを探すのも便利ですね。

ファーマフラーをライオンのたてがみに見立てた

今年はそのファーマフラーを使って、映画『ライオンキング』の有名なプライドロックのシーンを再現してみたいと思っています。自分用にはマントヒヒのマスクを購入してあるので、準備はバッチリです(笑)。

自分用にヒヒのマスクを買い足し

――既製品のコスチュームも可愛いですが、普段遣いのアイテムを別のものに「見立てる」って、ある意味本当の仮装ですね。

僕は鎧のデザイナーをしていて、普段は既存の鎧をいろいろなアイテムを使ってリメイクしたりしています。この間もデザインに使うサメの歯や着物の帯をメルカリで購入しました。なので「何と何を組み合わせたら面白いか」と想像を巡らせたり、自分のイメージを再現するモノを探すのは、普段からやっていることと近いかもしれないですね。

――映画というご自身の好きなものから考える仮装、素敵です。

映画からアイディアはたくさん湧いてくるので、しばらくハロウィンのネタには困らなさそうです(笑)。

たくさんの仮装を考えるコツは?

最近では、10月のハロウィン期間中に複数の仮装を楽しむ人も。毎年ふたりの男の子のお子さんと、さまざまなハロウィン仮装に挑戦しているなこさんは、「今年らしさを写真に残す」ことを意識して考えるとテーマを決めやすいといいます。

――いくつも仮装のテーマを考えるのは、アイディアに行き詰まって大変そうです。

仮装するのは子どもたちなので、やっぱりまず彼らの希望を聞きますね。子どもは自由なので(笑)、こちらの想像以上にどんどん出てくるんですよ。その中から実現できそうで、かわいくなりそうなものを考えます。これまで「おさるのジョージ」「ポパイ」「『不思議の国のアリス』のトランプの兵隊」「ゴーストバスターズ」など、いろいろな仮装をしてきました。キャラクターが多いですが、レゴとか任天堂スイッチとかタピオカとか、子どもが好きなモノだったら何でもテーマにしてもいいんだと気づいてから、アイディアが広がりました。

――確かにキャラクター以外のモノにも目を向けると、考えるのが楽しそうです。でもそれだけ多くの仮装をすると、コスチューム代がかかりそうです...

だいたい持っている私服にちょい足しする感じで、小物系は100円ショップで買った素材などで手作りしています。例えば「ゴーストバスターズ」は、もともと持っていたつなぎのジャンパーが使えるなと思って、ダイソーのフェルトでトレードマークのバッジを手作りし、メルカリでオフィシャルグッズのキャップだけ購入しました。

――私服とハンドメイドとオフィシャルグッズをかけ合わせているところに、こなれ感がありますね(笑)。昨年メルハロアワードに応募してくださった、お笑い芸人のEXITさんのコスプレもかわいかったです。

ハロウィンの仮装って、必ず写真を撮るじゃないですか。なので「その年らしいトレンド」要素があると、見返したときに当時の思い出が呼び起こされる気がするんです。我が家はその年にブレイクした芸人さんの仮装を必ず入れていますね。

――確かに、ハロウィンの仮装に時代が反映されていると、いろんな記憶がよみがえりそうですね。今年の仮装はもう決まりましたか?

「今年らしさ」という意味では、オリンピックをテーマに何かしたいなと思っています。空手を習っていて道着があるので、金メダルは手作りですかね(笑)。すでにアイテムを用意しているのは、子どもたちが最近お気に入りの映画『カールじいさんの空飛ぶ家』の仮装です。カールじいさんが着ているようなツイードのジャケットを持っていなかったので、メルカリで探して1,200円くらいで買いました。

ハロウィン用だけに服を買うのは躊躇してしまいますが、このくらいの価格ならいいかな、と気軽にいろいろな仮装にチャレンジできるのが楽しいですね。

メルカリをうまく使ってハロウィンアイテムを探すには

5歳のふたごの女の子と8歳のお兄ちゃんを子育て中のYmamaさんも、10月は「ハロウィン月間」と称し、毎週違うコスチュームでハロウィンパーティーをするのが恒例だそう。

――いつもどのくらい前から準備されるんですか?

だいたい1ヶ月前くらいから考えはじめますね。去年は出来なかったのですが、一緒にパーティーするお友だちとリンクコーデするのが恒例なので、9月くらいから「今年はどうする?」と相談しています。他のグループとあまりぶらないように、情報収集したりします(笑)。仮装は基本的にハンドメイドで作ることが多いです。

お友だちと『ぐりとぐら』でリンクコーデ。耳のついたニットの帽子とつなぎはハンドメイド

――お子さんのリンクコーデ、めちゃくちゃかわいいですね...! 

ニットでハンドメイドしたコスチュームを、メルカリで売ったりもしていました。あとは普段着を組み合わせて、その年に流行したものに挑戦したりもしています。昨年は瑛人さんの『香水』のMVを再現したてみたのですが、このとき着ていた白いワンピースとデニムのシャツはメルカリで購入しました。

メルカリで買ったアイテムを組み合わせて、その年のトレンドを再現

ワンピースは私服でも着られるものを探したくて、「韓国 子供服」を検索ワードに入れて探しました。可愛いくてリーズナブルなアイテムが多いんですよ。逆にデニムのシャツはあまり着なそうだなと思ったので、価格が安い順で探して、最安値のものを買いました。昨年はなんだかんだで、気づいたら10パターンくらいの仮装をしていましたね(笑)。

毎年さまざまなコンセプトでハロウィンの仮装を楽しむ

――すごい、もはやプロですね(笑)。今年のハロウィンで、もう決まっていることはありますか?

オリンピックの開会式で話題になった「ピクトグラム」に、ハンドメイドのコスチュームで挑戦するつもりです。どこまで再現できるか分かりませんが、今年らしいハロウィンを楽しみたいと思います。

後日Ymamaさんから送られてきた、ニットで手作りしたピクトグラムの完成コスチューム

それぞれのこだわりやアイディアを感じさせる、ノールールなハロウィンの楽しみ方を伺えました。好きなものや、自分にとっての「今年らしさ」を表現したハロウィンを、ぜひ楽しんでくださいね。

38 件

WRITTEN BY

メルカリマガジン編集部

誰かの「好き」が、ほかの誰かの「好き」を応援するようなメディアになりたいです。

好きなものと生きていく

メルカリマガジンは、「好きなものと生きていく」をテーマにしたライフスタイルマガジンです。いろいろな方の愛用品や好きなものを通して、人生の楽しみ方や生き方の多様性を紹介できればと思います。