第1回目のゲストは、ファッションデザイナーの丸山敬太さん。自身のブランド「KEITA MARUYAMA」を軸に据えながら、今年の4月には「多国籍なマルシェ」をモチーフとしたGUとのコラボレーションを発表するなど、ブランド設立26年目を迎える今も精力的に活動を続けている。
さらに7月には、自身が手掛けた過去の洋服をメルカリなどのフリマサイトで発掘し、自ら再度手をかけ、お直ししたり、時にはリデザインして全く新しいものにした上で、新たなタグをつけて販売するプロジェクト「KEITA MARUYAMA REMARRIAGE」をローンチ。二次流通の世界に大きな関心を寄せる同氏の視点から、メルカリというマーケットプレイスはどのように映っているのだろうか。以下、メルカリジャパンCEO・田面木宏尚との対談では、「洋服を通じて価値を紡いでいく」「これから必要なのは出会い頭のロマンティック」など、示唆に富む発言が次々と飛び出した。(執筆/長畑宏明、撮影/今井駿介、編集/メルカリマガジン編集部)
※対談・取材は飛沫防止シートの使用や除菌を徹底した上で行っております。
丸山敬太(まるやま・けいた)
ファッションデザイナー。87年、文化服装学院卒業後、アパレル社内デザイナーを経て90年に独立。DREAMS COME TRUEの衣装を手掛けたことで頭角を現し、1994-1995 A/W からは「ケイタ・マルヤマ トウキョウ・パリ」として東京コレクションに初参加。96年には第14回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞。日本のファッションシーンを代表する存在として、近年は「ファッション」の領域を拡張しつつ、自身の美学をあらゆる分野に浸透させている。
田面木 宏尚(たものき・ひろひさ)
GMOクラウド株式会社、ピクシブ株式会社等を経て、2017年2月に執行役員としてメルカリに参画。 18年10月に執行役員メルカリジャパンCEO、19年9月より取締役メルカリジャパンCEOに就任。
「その洋服には引き継がれるだけの価値があるのか?」
丸山 発表したときは「メルカリで自分の洋服が売られているのは嫌じゃないの?」って周りから聞かれました。僕としては「え、逆になんで嫌なの?」って疑問で(笑)。ブランドを26年やっていると、さまざまな世代のお客さまがいらっしゃるんですね。デビューの頃から一緒に歳を重ねてきてくださった方もいれば、去年知ってくださった方もいる。でも共通しているのが、昔と今のアイテムを組み合わせてスタイリングされる方が多いこと。ブランドの「次の価値」に出会ってもらえるという意味で、メルカリは僕にとってすごく有難いシステムなんです。
田面木 以前『WWD』のインタビューで、2018年に久しぶりにメンズラインを復活させたのは、90年代の「KEITA MARUYAMA HOMME」を着ている若い男性に出会ったからだと仰っていましたね。
丸山 「何でそんな昔の服を持っているの?」って聞いたら、「メルカリで買いました」って言われたんです。それが嬉しくて。欲しい人が時代を超えて手に取ってくれると感じられるのは、ブランドを長く続けてきたがゆえのご褒美みたいな気持ちがあるんですよね。デビュー当時の自分のインタビューを振り返ると、生意気にも「捨てられない洋服を作りたい」と言っているんです。それも、ミュージアムに残るような洋服ではなく、例えば古着屋さんで新しい価値を見出されて次の世代に引き継がれていくような洋服を作りたい、と。
田面木 まさに、時代をまたいで受け継がれているブランドに育ってきたわけですね。
丸山 決して順風満帆ではないんですけどね(笑)。20年以上前の服って、言ってしまえば「古いもの」じゃないですか。でも若い人たちは時代や背景に固執せず、感覚を大事にして「これ、いいじゃん!」っていう感じで着てくれる。そういう人のスタイリングを見ると、僕の目にも新鮮に映って、自分の作った洋服が循環している感じがするんですよ。そんな実感が「RE MARRIAGE」をやろうと思ったきっかけなんです。
丸山 今回いろんなところで買いましたけど、手元に届いた洋服を見て「みんな本当に大事に着てくれていたんだなぁ」って感じました。状態がいいものが多いし、何より長く持っていてくれたことに感動したんですよね。メルカリを見ていても、自分のつくった服が誰かの人生の中で生きていた実感があって、すごく楽しい。「昔スペシャルなデートのときに勝負服として買ったけれど、今はその人のライフスタイルに合わなくなったのかな」とか(笑)。洋服の背景に、色んな物語が想像ができるんですよ。
田面木 僕はいわゆる「裏原系」世代で、当時のストリートカルチャーが大好きだったんです。エアマックスとか、アンダーカバーとか、エイプとか。あの頃のファッションの記憶でまだ生きてるところがあるんですよね、今も。10代ってお金がないからめちゃくちゃ厳選して洋服を買うし、ボロボロになるまで着ていた。だからメルカリができる前は、そういう思い入れのあるものをずっと捨てられなかったんです。でも、今はものを引き継いでいくという意識があるので、捨てるのではなく売るという選択肢をポジティブに選べるようになった。だからこそ大事に着るし、大事に履くし、これはいずれメルカリで売るぞと思って買ったりするんですよね。
丸山 頑張ってファッションにお金をかけている若い人たちほど、そういう話をしますよね。「いつか売れる」って考えて買うと聞いたとき、最初はぎょっとしたんです。でもよく考えると、その服が「受け継がれるだけの価値がある」っていうことじゃないですか。たとえばアートは人から人に渡りながら価値を増していきますよね。洋服がそれと同じだとは思わないけど、一度誰かの手に渡ったら消費されて終わりなんてことないし、3世代で服をシェアしてもらえたら、その服を体験する人の数が3倍になる。体験する人口が増えたら、いいものを作れば受け止めてくれる人が増えるかもしれないということ。それって、一次流通にとってもポジティブな側面を生み出していると思うんですよ。
田面木 なるほど、すごくいい話…。
丸山 プロパー(セールにかかる前の正規の価格)で10万円のものも、後々5万円で売れるなら買おうかなって背中を押してもらえるわけだし。二次流通はファッションという文化の裾野を広げていて、すごく有難いんです。でも同時に、デザイナーは「その洋服には次に引き継がれるだけの価値があるのか?」と常にジャッジされるわけで…ちょっと恐ろしいですよね(笑)。そこはシビアな目線で見られるから。
“いいもの”に答えはないーただ、作り手の情熱とか執念に尽きると思ってる
丸山 それは販売のシステムと作り手の意識、どちらにも課題があると思うんです。「プロパーじゃ売れないから」って最初からセールに合わせて原価率を設定している実態もあります。個人的には「入り口はプロパーじゃなくてもいい」って思っているんですけど、いい体験をしていただいて、次につなげないと意味がないですよね。だから僕らは、価値のあるものを作り続けなくちゃいけない。
田面木 長く愛されるものづくりのポイントって、どこにあるんですか?
丸山 …………わかりません(笑)。
田面木 え!(笑)
丸山 少し変な言い方になってしまうんですけど、情熱とか、執念とか…つまり「好き」ってことですよね。そういうものに尽きるなって思うんですよ。KEITA MARUYAMAは、ビジネスの面では決して大成功しているわけではないと思っています。もうね、浮き沈みしかないですし「いつだってピンチ!」って感じ(笑)。でも、自分がものづくりを続ける想いは途絶えていないし、そこに共鳴してくれるお客さんもいる。「ケイタさんのところは嘘つかないよね」っていう、お客さんとの信頼関係が築けているのかなと。そこは有難いかぎりだし、自信を持っています。
田面木 「いつだってピンチ!」は僕もよく分かります(笑)。社会人になってから、1日たりともその日の自分に満足したことがないんです。夜眠る前に「今日のあれは、もっとうまく出来たんじゃないか」って思ってしまうというか。
丸山 そうそう、何も出来ていないわけじゃないんですよね。足りてない、まだまだ!っていう感覚。
田面木 ビジネスという観点でいえば、ファッションで儲けたいっていう人が、90年代には多くいたと思うんです。でも今も現役で活躍されている人はごく一部。時間の経過のなかで、何を軸足にファッションをやってきたかが問われているのかな、と。
丸山 ファッションが好きでどうにかビジネスにしたい人と、ビジネスとしてファッションというジャンルを選ぶ人。そのスタンスの違いだと思っていて、後者の人はたぶん、今はもうファッションやってないと思うんですよ。もちろんビジネスを否定するわけじゃないんです。たくさんの人に届くのは大事なので。1人のために作ったものが1人に届くことと、1000人のために作ったものが1000人に届くことは等しく尊い。手法や目的が違うだけで。
田面木 KEITA MARUYAMAが成長していく中で、初期に大切にしていたクリエイションが失われていくようなことはありましたか?
丸山 自分がやりたいこととブランドのサイズ感がマッチしているかが大事なんだと、ブランドの歩みの中で実感しましたね。要は、何を誰にどう届けたいのか。今、ファッションは簡単にビジネスになる時代じゃないと思うし、コロナも含めて結構みんなしんどいと思うんですけど、どんどん「ファッション=服」じゃなく「ファッション=生き方」になってきている面白さがあると思うんです。ファッションという括りの中で色んなことがやれる時代になりましたよね。光があるとすればそこかな。
丸山 服にメッセージとかを載せるタイプじゃないんですけど、でも「着るもので人生が変わるよ」っていうことは伝えたい。
田面木 .......いや、変わりますね、それは。ちょっと今、心を揺さぶられました。
丸山 僕はやっぱり、着るもので人生が変わることを信じている人間なので。それは例えば何だろうな、食べ物とかで変わる人もいるし、音楽で変わる人もいるし、いろんなきっかけがあって然るべきなんだけど。自分はやっぱり、人生が変わるような服を作りたいなあっていつもどこかで思ってます。
田面木 ファッションって人生の一部ですもんね。僕もそういう経験あるな。
丸山 そうそう、気合いを入れたい時とか、すごいハッピーな日とか、そういう誰かの瞬間に自分の服が一緒かもしれないって想像するのが楽しい。ファッションって人生に寄り添える。もっといえば、服を作ることだけがファッションデザイナーの仕事じゃなくて、「今の気分」をどう作っていくかが仕事だと思うんですよね。僕ステイホーム中になぜかお菓子を作ろうと思い立って、いまシュークリームづくりにハマってるんです(笑)。ライフスタイルっていうと平べったい言葉になっちゃいますけど、そういうことも含めて、生活全般がファッションなんじゃないかなって。だから今後うっかりシュークリームを売るかもしれないし、もしかしたら旅かもしれないし、車かもしれない。形式にこだわらず、自分なりの「生き方」を素直に表現していくのが、今後やっていきたいことのひとつです。僕が今すごく気になっていることを、みんなで共有しませんか? っていう時代にどんどんなってきているような気がします。
出会い頭のロマンティックが困難な時代に、自分たちができること
さて、対談も佳境に入りお二人が言及したのは、今後のメルカリに求められる機能について。そのポイントは、「リアルでの買い物体験にあったダイナミズムをどのように実装していくべきか」。
丸山 服に限らず、古いもの全般が好きで、海外でもよくアンティークマーケットをまわったりしています。脈々と受け継がれている仕事の尊さに興味があって、プロフェッショナルな技術で作られたものも、町のお土産屋で売っているような「この味は狙っても出せないんだよな…」みたいな素朴でチャーミングなものも好き。だからものが増える一方で、ぜんぜん捨てられないんですよ。
田面木 ものを選ぶ時のポイントはどこにあるんですか?
丸山 …………ない(笑)。
田面木 あははは(笑)。
丸山 なんだろう、勢い!かな。これは僕らの世代の特徴なのかもしれないけど、「これを僕が買わなかったら誰が買うんだ?」っていう変な正義感っていうか、運命感じちゃうみたいなことがあるんですよ。でも、今の若い子たちはもっと合理的ですよね。
田面木 必要以上にものを保有しないということが美しいという、若い世代の価値観はありますよね。
丸山 ですね。僕は「ファッションは巡る」と思っているから、いずれ出番が来るときのために、大きな引越しがない限りは手放しません。でも確かに、今は自分のもとに置いておくだけじゃなくて、その価値を繋いでいかなきゃいけないという思いが強くなりました。
田面木 そう思われた理由は何だったんですか?
丸山 さまざまな体験をしてきた自分たちが「知るきっかけ」にならないといけないと感じるんです。今って興味を持ったものは検索して深堀りできるんですけど、「新しく興味を持つ対象と出会う」という点では、むしろ難しい。ひと昔前であれば、「おじいちゃんと一緒にテレビの落語を観る」みたいな時間があって、落語の魅力を半ば強制的に知ったりということがありましたよね。Google マップじゃなくて紙の地図を見ながら街を歩くと、迷うことがあって、でもそこで美しい庭や道に出会えたりする。その出会い頭のロマンティックが、すごく大切だと思うんです。
丸山 だから、これからはアナログで生きてきた人間がきっかけをつくって、フルデジタルが当たり前の人間がそれをどんどん深掘っていく、っていう組み合わせが最強なのでは、と思ってます。って、勝手に自分の価値上げてるんですけど(笑)。
田面木 ITの分野は、完璧に「検索脳」なんですよね。現代における発見の仕方には寄り道がない。でも、例えばTikTokは「検索」ではなく「ディスカバー」を意識して、わざと寄り道を用意している。最新のテック企業はそこをやり始めています。メルカリは現状、検索からの購入が多いので、偶然の出会いをもたらしたいっていう話をしているところでした。
丸山 デニム1本買いに古着屋さんに行くだけでも、そのお店の審美眼に触れられたじゃないですか。例えばリーバイスの王道品番「501」目当てでお店へ行ったとして、そのラックに並んでいる別の品番が次に来るかもしれない、っていう現場でしか感じられない空気がある。
田面木 メルカリで501をピンポイントで買う人には、その空気感は伝わりづらいですからね。
丸山 ネット上にものが大量にあると、お客さんからすれば単に値段の比較になってしまうんです。「何か買いたい」とか「新しく発見して気分のままに手に取る」っていうふわっとした欲望が生まれなくなってしまう。そういう時に、何かしらの形で視点を絶妙にずらせる機能があるといいですけど。
田面木 メルカリの中でも、それこそ出会い頭のロマンティックが生まれるような仕組みを、今後作っていきたいと思いました。
丸山 「これを見た人はこれも見ています」っていうアルゴリズムも、時には余計なお世話だったりしますよね。だからレコメンドするにしても、「人」の目線が大切だと思うんですよ。細分化されたコンシェルジュサービスのようなイメージ。映画であれば、あの人の評論は信頼しているから、この映画を観てみよう、ということが起こり得ますもんね。だから、メルカリで売っているものを勝手に誰か目利きの人が選んでセレクトショップにしたらおもしろいのになー。
田面木 これはすごいヒントですね。今すぐにでも取り組みたい。丸山さんがセレクトしたものがメルカリで買えるっていう機能があったら最高ですね。
最終的に、人は”引き継ぐ”ということに目を向ける
田面木 一方で「転売」ということに対して、メルカリがどう向き合っていくのかという議論もあります。丸山さんのお考えも、少し伺ってみたいのですが...
丸山 すっんごく言いづらいんですけど(笑)、商売は基本的には価値があるものを安く仕入れて売るということをするわけで、ある意味ですべてが転売だとも言えますよね。ただ、それはあくまでルールの範囲内でやるべきこと。今はそのルールが明確ではないから、ある種の感情論やモラルの話になってしまうんだと思います。個人的には、生産している人を侵害しないのであれば大丈夫かなって、どっかで思っちゃってる部分がありますね。自分のブランドの話で言えば、昨日発売したばかりのものが定価より高く売られていると「えー」って思ったりもするんですけど、どこかでちょっとだけ嬉しいかも、みたいな気持ちもあるのが正直なところです
田面木 転売に関しては、自由経済であるという大前提の中で、いま仰ったようなモラルやルール作りなど、さまざまな視点を踏まえた議論やアクションが必要だと考えています。今、メルカリでは「有識者会議」というのを立ち上げて、経済学や企業倫理、ESG等の有識者やステークホルダーを交え、 マーケットプレイスのあり方を検討する場を設けています。
丸山 そもそも「誰が不快に思っているのか?」ってすごく見えづらいし、繊細な問題ですよね。
田面木 どのような理由で転売が問題になっているか、それぞれのケースを適切に見定めることが大切かつ難しいんですよね。モラルという制度化されていないものと、法律という制度的なものが線引きになるのは間違いなくて、前者の定義の難しい「モラル」の部分が論点になっているのかな、と。
丸山 転売といえば、一つ思い出した話があって。若い頃、松田聖子さんのライブのチケットを友達と一緒に徹夜で並んで買おうとしたことがあるんですよ。お酒を飲んでそのまま並びに行ったから、結構酔っ払っていて(笑)。自分たちの前に並んでいた3人が、明らかに聖子ファンではなかったので、「絶対ファンじゃない!ダフ屋だ!」って言って「突然ですがイントロクイズをします」って話しかけたんです。もちろん正解しないから、「あなたがたはファンじゃない!」とかいって(笑)。そういう方式を採用したいですよね。「好き」という気持ちの強さでものが手に入るような仕組みが欲しいです。
丸山 でもメルカリさんのプラットフォームには、価値観が一つじゃないことが表れていますよね。それは素晴らしいことだなと。そういう意味では、何か新しい価値観を生み出したというより、本来あった欲求なり作法をネット空間でスタイルとして着地させたという新しさがありますよね。
田面木 僕はメルカリを「お下がりの新しいあり方」だとも思っていて。要はコミュニティ内でお下がりをまわすっていうローカルな話をネット空間にもってきている。さらに、これまでは近所のコミュニティで受け継がれずに消費されていたものが、今は少し遠くの場所で受け継がれていったりする。ファッションが循環していく流れをより加速させられる気がします。
丸山 やっぱり最終的に、人は引き継ぐということに目を向けますよね。ちょっと精神論的な話ですが、僕が死んだあと自分のブランドがどう続いていくのか、次の世代に渡すまでのことを、本当はしなきゃいけないと思っているんです。でも実際は今生きるのもいっぱいいっぱいで、こんなんで残っていけるのかなっていう気持ちで毎日過ごしてます(笑)。
田面木 僕らからしたら、もうとっくに丸山さんは歴史に名を残してますけれど(笑)。やっぱりブランドって心に宿るものじゃないですか。丸山さんの洋服が、多くの人の思い出と生きてきたみたいに。僕もそういう仕事をしていきたいなと、今日改めて思えました。
丸山 昨日買った伊万里の器が200年前のものだった、みたいな感じで、200年後に若いデザイナーが「これ素敵だな」と思うのが、自分のデザインだったらいいなっていう願望はありますよね。今はまだまだ「いつだってピンチ!」ですけどね(笑)。
丸山敬太(まるやま・けいた)
1965年、東京都生まれ。87年、文化服装学院ファッション工科、アパレルデザイン科卒業後、アパレル社内デザイナーを経て90年に独立。DREAMS COME TRUEの衣装を手掛けたことで頭角を現し、1994-1995 A/W からは「ケイタ・マルヤマ トウキョウ・パリ」として東京コレクションに初参加。96年には第14回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞、日本のファッションシーンを代表する存在に。その後2013年にJALグループの客室乗務員と地上接客スタッフの制服をデザインするなど、近年は「ファッション」の領域を拡張しつつ、自身の美学をあらゆる分野に浸透させている。