メディア初登場 愛犬「あめちゃん」で 激変したきゃりーぱみゅぱみゅの生活

好きなものと生きていく#01 きゃりーぱみゅぱみゅ

独自の世界観を自由に表現し、アーティストとして、そして“カワイイ”のアイコンとして世界で活躍しているきゃりーぱみゅぱみゅさん。インタビュー「好きなものと生きていく」の第1回に登場してくれた彼女は、愛犬「あめちゃん」を連れてきてくれた。あめちゃんにとってはこれがメディア初登場となる。(編集/メルカリマガジン編集部、撮影/TRMN)

背中を押してくれたのはPerfumeのあ〜ちゃんだった


マルチーズとトイプードルのミックスである“マルプー”の女の子。きゃりーさんの愛犬「あめちゃん」は撮影中も大人しくお座りし、「こっち見て」と言わずともちゃんとカメラ目線になってくれるお利口さんだ。折しもこの取材日でちょうど1歳になる。

「実家でも犬や猫は飼ってなかったので、あめちゃんが私にとって初めてのペットです。ワンちゃんは昔から大好きで、よく友達の愛犬を預かったり、会いに行ったりしていたんですけど、いざ自分で飼うとなるとなかなか踏み切れなくて……」

というのも、きゃりーさんはライブの全国ツアーや世界ツアーで家を空けたりすることが多い。それでは愛犬に寂しい思いをさせてしまうかもしれない。そこで相談してみたのが、Perfumeのあ〜ちゃんだった。

「あ〜ちゃんは“ぽぽちゃん”っていうマルチーズのワンちゃんを飼ってるんですよ。私とお仕事も似ているので、相談してみたら『私も家を空けることが多いけど、人に預けたり、ペットホテルも充実してるし、意外となんとかなるよ』って背中を押してくれたんです。それですっごく勇気を出して飼うことにしました」

そして初日。まるで綿毛のような小さなあめちゃんが家にやってきた。その姿を見たとき、きゃりーさんは思わず泣いてしまったのだそうだ。

「この小さな命を死ぬまで私に捧げてくれたんだ……という実感が湧いてきて、『今日からよろしくねぇ〜』って言いながら泣いてしまいました。この先、私はこの子犬と何年も一緒に過ごすことになるんだ。だから『これから一緒にいろんな世界を見ていこうね』って言いました」

名前は「最初、ありがちな名前を付けそうになった」というが、そこは思いとどまり、他の愛犬とはあまり被らなそうな「あめちゃん」にした。

「うちに来たときのあめちゃんは、まだ本当に小さくて、まるで“動く綿あめ”のようだったからなんです」

あめちゃんは自分の周りの世界を変えてくれる

そんなあめちゃんとの生活は、きゃりーさんの日常を激変させた。

「ワンちゃん中心の生活になって、絶対家に帰るようになりました。あめちゃんをひとりにさせないように、夜遅くまで遊ばないようになったり……。生活がめちゃくちゃ楽しくなって、家であめちゃんとゆっくり過ごすことが増えました。だから生活習慣見直したい人にはぴったりかもしれません(笑)」

散歩中に普段行かない道も、あめちゃんが反応するから行ってみるようになった。休日はドッグランへ出かけるようになった。お迎えした日に語りかけた「これから一緒にいろんな世界を見ていこうね」という言葉通りの生活だ。

「丸一日かけて撮るようなMV撮影のときには、現場に連れていったりすることもあるんですけど、疲れ切っているスタッフさんの顔がみんな『あめちゃ〜ん!』って崩れて、空気が変わるんですよ」

あめちゃんは小さな体で、きゃりーさんの周りの世界を変えてくれている。実際にこの取材中も、みんなの顔がほころんでしまっているのが何よりもの証拠だろう。「楽しいのかな、初取材?」ときゃりーさんが語りかけると、そちらへくるっと振り向いて首をかしげるあめちゃん。しゃべりこそしないが、まるで人間のようだ。

「本当に人間ぽくって、私がテレビや映画を観てると、横でじーっと画面を観てるんですよ。本当に人間と一緒に観てる感じ。それにトラが出てくると、なぜか身を乗り出してめちゃくちゃ反応するんですよね。祖先を感じてるのかな?」

しかし、トラはネコ科だ。

「あ、そっか(笑)。で、それをあ〜ちゃんに話したら、あ〜ちゃんのワンちゃんも動物番組とかに出てくるトラをめっちゃ観るらしいですよ。吠えたりはしないんですけど、前のめりになって食い入るように観ています。祖先じゃなくて天敵を感じてるのかもしれませんね」

2カ月ほど前には“反抗期”のような時期を迎え、トイレはすでに覚えたはずなのに、急にソファでウンチをしたりと、きゃりーさんは頭を抱えたこともあったという。

「私と両親とあめちゃんの4人でペットが泊まれるホテルへ家族旅行したときは、夜になって布団を3枚敷いたら、何も言わずにあめちゃんはその真ん中で寝だしたんです。『私は家族の中心だよ』みたいな顔をしていました(笑)」

「本当に家族が増えた感じ」。目を細めたきゃりーさんはあめちゃんを撫でながら言う。

古いものを新しくするのがワクワクする

高校時代からファッション誌で読者モデルとして活躍していたきゃりーさん。自分の好きなものを取り入れて、それを自由にアウトプットするというスタイルで独自の世界観を構築してきた。

「10代の頃はめちゃくちゃ派手だったし、ジーパンとか二度と履かないんだろうなって思ってたんですけど、26歳になった今は『ジーパンのコーデとか可愛いな』『ハイヒール履いてみたいな』『普段塗らない口紅をちょっと塗ってみようかな』って気持ちになってきました」

年齢に合わせて、ファッションの幅が広がっているという彼女。その一方で、頭を悩ませているのが溜まっていく洋服だ。

「昔着てたブランドとか、ちょっとはしゃいでる感じがあって、今は着れない服とかもあるんですよね。だからメルカリやってみたいです。周りの友達はみんなやってるんですけど、写真をうまく撮って、値段を決めて、コンビニに出すとか手間がかかりそうだな〜って思って、まだやったことなくて。でもこのまま服が溜まっていって困ってしまうくらいなら、服を売ってみたいですね」

そんな変化を楽しんでいるきゃりーさんだが、最近ファッション面で衝撃を受けたのは、意外なことに、去年上野の東京国立博物館で開催された特別展『縄文-1万年の美の鼓動』だったという。

「縄文時代の土偶とか見ると、めちゃくちゃゲージを拡張したピアスをしてるし、それにブレスレットや土器も装飾がすごくて圧倒されました。それが弥生時代になると機能性が重視されて急にシンプルになる。これってファッションのトレンドと一緒だと思ったんです。ファッションも一周回ったりするけど、縄文も回ってた! 今の原宿にはすっごいピアスをしたお兄さんとかいますけど、縄文からそのお兄さんまで何百回転もして続いてるのがすごい」

また、京都旅行で訪れた平等院の博物館では、当時の色を再現して塗り直された仏像に驚いたそうだ。

「仏像がパステルカラーで、めっちゃファンシーだったんです。それこそ『もうミニーちゃんの家かよ!』ってくらい(笑)。仏像とパステルの組み合わせがとっても面白くて、今年の春に出雲大社で開催したライブの舞台演出に取り入れてみました」

たとえ古くても、見る人によってはそれが新鮮だったりする。それに手を加えてアレンジすると、見たことがないものができたりもする。今の“最新”は、実は遥か昔から脈々と続く歴史の上にあるのだ。そんな面白さに気づいたためだろうか、最近のきゃりーさんはYouTubeのDIY動画にハマっていると語る。

「古民家をリノベーションする動画とか観ると、めちゃくちゃワクワクするし、劇的に変わるのが楽しいんだろうなって。私はインテリアが好きなので、業者さんにお願いして壁紙を変えたりしたことはあったんですけど、今度は自分でDIYでフローリングを張るのに挑戦してみたいです。いきなりリビングをやるのは大変そうなので、まずはトイレからかな。モロッコタイルみたいな床にしたいです」

可愛いあめちゃんがチョロチョロ動き回る中でやるDIYは、きっと楽しいはずだ。好きなものに囲まれて、自分の好きな空間が姿を現していく充実感。

「私はあめちゃんのために頑張れる。一生あめちゃんを養っていくし、そのために私は働く。『今日仕事終わったらあめちゃんとゆっくりしよう』って頑張り甲斐があります」

「ねー、あめちゃん」。愛犬のほうへ向いてそう語りかけるきゃりーさんの横顔は、もはやほとんど母親のように見えた。

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きゃりーぱみゅぱみゅ
1993年、東京都生まれ。歌手。高校時代から読者モデルとして活動し、現在Twitterのフォロワーは525万人、Instagramは120万人。高校を卒業した2011年に『もしもし原宿』でメジャーデビュー。日本発のカルチャー“カワイイ”のアイコンとして世界で活躍。その一方で日本の伝統文化を取り入れて、今年の春に開催された『音の国ライブツアー』では出雲大社や京都・南座でライブを実施。歴史の文脈に“最新”を位置付けた活動をしている。きたる7月28日には、新橋演舞場で追加公演『きゃりーかぶきかぶき』の開催が決定。http://kyary.asobisystem.com/

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WRITTEN BY

木下拓海

(きのした・たくみ) わけがわからないうちにたどり着いた職業が、編集・ライター。守備範囲は子育てから防衛技術まで。好きなものはハリネズミ。お腹を撫でられて伸びきっている姿を見ると悶え死にそうになる。

好きなものと生きていく

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