アウトドア2022.07.13

【2022年最新】キャンプ歴20年のライターがセレクト。ソロキャンプにおすすめの持ち物60選

ソロキャンパーとして国内だけでなく海外のキャンプ場などを旅してきた、ライターのひろさわゆかりさん。キャンプ歴20年の経験を踏まえ、これまで試行錯誤しながら使用&現在でも愛用している「本当にソロキャンプに使えるアウトドア用品」をご紹介します。

(執筆・写真/ひろさわゆかり、編集/モジラフ、メルカリマガジン編集部)

ソロキャンプで必要な持ち物は厳選すべし

2014年8月、北海道でソロキャンプ旅をしている途中でパチリ

キャンプを始めたのは、かれこれ20年前。友人にフジロックフェスティバルに誘われたのがきっかけです。それまではインドアライフを謳歌していて、テントで寝るのは人生初。草っぱらの上に張ったテントに泊まるのが想像以上に楽しくて、それをきっかけにキャンプの世界にどっぷり足を踏み入れてしまいました。

そこからは、キャンプ歴25年ぐらいの夫とふたり、国内を車で移動しながらキャンプをしたり、女子のソロキャンプ友だちとグループキャンプをしたり、ひとりで登山をして山の上にテント泊をしたり。海外にも足を伸ばし、ニュージーランドとフィンランドで夫婦キャンプを経験しました。

2019年7月、青森県八甲田山の山頂にて

また、ソロ登山も好きで、これまで、67座の日本百名山に登頂。登山とソロキャンプを組み合わせて、北海道(2014年に羅臼岳、斜里岳、阿寒岳に登頂)、秋田&青森(2019年に八幡平、八甲田山、岩木山に登頂)を移動しながら旅したこともありました。

飛行機に乗るときは、キャンプ道具が壊れないようにキャリーケースにパッキング

国内でも海外でも、飛行機で移動してからレンタカーを借りて移動することが多いので、基本的にはキャンプ道具はコンパクトに、できるだけキャリーケースにまとめられるように工夫しています。

そんな私が、これまで試行錯誤しながら使ってきて、現在でも愛用しているキャンプ道具を紹介したいと思います。なかには、15年以上使い続けているものも。長く使えるいい道具もあるんです。

もしよかったら皆さんのソロキャンプや旅キャンプの参考にしてみてください。

ひろさわゆかり

エンタメ系インタビュー記事をメインに、あらゆるジャンルの記事を執筆。多忙な毎日から逃亡するために、キャンプや登山、旅に出かけています。アニメやマンガも大好き。最近の推しは、漫画家の真造圭伍さんと谷口奈津子さんご夫妻が飼っているネコの「フミ」と「ウニ」。

ソロキャンプに必要な持ち物60選【軽量性、可搬性、設営の簡単さなどを重視】

2014年4月、ニュージーランドのルートバーントラックにて

今回紹介するソロキャンプのアイテムは、電車やバス、飛行機などで移動しても、運搬しやすい軽くてコンパクトなものを中心に選び、設営や準備がしやすいようにアイテム数も極力減らしています。

一方で、車で移動できるときは重いアイテムも運べるので、持ち物に加えています。旅の移動手段に合わせて道具を変えているので、道具別に補足しますね。

【テント】ソロキャンプの道具選びで最重要視したいもの

まず、ソロキャンプでもっとも大事なものがテントです。特に、私は移動しながらキャンプをすることが多いので、「設営のしやすさ」を重視しています。次に大事なことは「居心地のよさ」。まずはこのあたりをテント選びのポイントにするのがいいのではないでしょうか。

用途に合わせてテントを使い分ける

我が家にはいくつかテントがあるのですが、私が飛行機や電車でひとり旅をしながらソロキャンプをするときは、とんがりテント「PANDA」を使っています。夫婦でクルマで移動する場合はそれぞれがソロテントに寝て、デュオスタイルで旅キャンプをするのですが、そのときには「G-LIGHT X 」を活用。また、ソロテントではないですが夫婦ふたりで同じテントに泊まる場合は「HUBBA HUBBA NX」を利用しています。

「PANDA」は非自立型でペグダウンが必要なのですが、「G- LIGHT X」と「HUBBA HUBBA NX」は自立型。ペグが刺さらないような場所でも建てることが可能です。

では、それぞれの特徴を下記で解説していきます。

総重量は左のMSR HUBBA HUBBA NXが1720g、真ん中のPAINE G-LIGHT Xは1180g、tent -Mark DESIGNS PANDAがインナー含めて2260g

ソロ用の推しはtent-Mark DESIGNS(テンマク・デザイン) PANDA(パンダ)

tent-Mark DESIGNSのPANDA初期モデル。赤いとんがりテントが緑に映える

旅をしながらソロキャンプをするときに「PANDA」を使うのは、設営がとにかく簡単だから。四角い形をしているので、四隅をペグダウン(ペグを地面に打つこと)して中にポールを立てるだけ。慣れてしまえば10分で設営完了。レンタカーで長距離を移動してからキャンプ場に着いて設営することも多く、テントを建てる時間はできるだけコンパクトにしたいです。

虫に刺されやすい体質なので、「インナー(テントの内側に張るテント)がついているもの」というのも絶対条件。その点、「PANDA」には四角の半分サイズのインナーがあり、ポールを建てたあとにテント本体にくっつけられます。

また、半分サイズのインナーだと、土足で入れる土間スペース、いわゆる「前室」も作れるわけです。そこに荷物を置いたり、外に出していたチェアをしまったりできるのが、すごく便利なんです。このテントがあれば、ソロキャンプの場合はタープはあまり必要ありません。

PAINE(パイネ)G-LIGHT X(ジーライトエックス)

PAINEのG-LIGHT X

車移動で夫婦ふたり旅をしてそれぞれがソロテントに泊まる際に利用するのは、石井スポーツのオリジナルブランド「PAINE」の山岳用テント「G-LIGHT X」(写真左)。できればひとり一部屋ほしいワガママ夫婦なので、ふたり分の荷物を運ぶとなると、テントもチェアも寝袋もふたり分になり、どうしても荷物量が多くなってしまうんです。「PAINE」のなかでも機能と重量のバランスを考慮し、より軽量コンパクトな「G-LIGHT X」にして、タープを持っていきます。居住性は前述した「PANDA」に比べると劣りますが、重量は1,180gでかなりコンパクトに。テント内のスペースは狭いですが、タープさえあれば稼動スペースが増えるし、テント内では寝るだけなので気になりません。

ふたり用:MSR(エムエスアール) HUBBA HUBBA NX(ハバハバエヌエックス)

MSRのHUBBA HUBBA NX

ソロではなくふたり用テントもご紹介。車移動でフェスや登山、旅キャンプなどをするために、荷物を減らして夫婦ふたりでひとつのテントに泊まるときは、「HUBBA HUBBA NX」を使用します。じつは、このテントの前に「HUBBA HUBBA HP」というテントを使用していて、ふたりで利用するのにとても使い勝手がいいので気に入ってしまい、後継モデルをまた購入しました。

「HUBBA HUBBA NX」のよさは、独自のポールシステムを採用しているため、自立型テントの中では設営がかなりラクチンなこと。軽量コンパクトで、耐久性もあり、かなり優秀なテントではあるのですが、我々夫婦がいちばん気に入っているのは、両サイドに出入口と前室があること。

通常のふたり用テントの場合、出入口が1ヵ所しかないものもあり、寝ている人をまたいで出入りしなければならないんです。でも「HUBBA HUBBA NX」は、両サイドに出入口があるから、いっしょにいる人をまたぐことはありません。前室もかなり広いので、雨が降ったりテントを離れるときは、イスなども収納できてしまうのです。

【テントシート】それぞれのテント専用のものがおすすめ

先ほど紹介した「PANDA」はメッシュインナーの底の生地が丈夫で、テントシートを購入していなかったので、地面に直接張っていますが、基本的にテントを設営するときは下にテントシートを敷いています。

MSR(エムエスアール) HUBBA HUBBA(ハバハバ)専用フットプリント、PAINE(パイネ) G-LIGHT (ジーライト)テント ボトムシート 1-2人用 

左がMSR HUBBA HUBBA専用フットプリント、右がPAINE G-LIGHT テント ボトムシート 1-2人用を畳んだところ

「HUBBA HUBBA NX」「G-LIGHT X」は、専用のテントシートがあるので、こちらを購入。専用のもののほうがサイズもピッタリだし、軽くてかさばらないので、ほかのシートを使うよりもいい気がしています。

【ペグハンマー】シーン別に重さでチョイス

CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ) プラスチックペグハンマー、Coleman(コールマン) ペグハンマー

左がColemanのペグハンマー、右がCAPTAIN STAGのプラスチックペグハンマー

テントやタープを設営する際に、ロープを地面に固定するために必要なペグを打ち込むための「ペグハンマー」。我が家にはこちらの2本がありますが、飛行機移動や徒歩移動のソロキャンプのときは、軽いのでCAPTAIN STAGの「プラスチックペグハンマー」を持っていきます。オートキャンプのときは、重量があって打ち込みやすいスチール製のColeman「ペグハンマー」を持っていきます。

【マット】ソロキャンなら「かさばらないこと」を重視

THERMAREST(サーマレスト) PROLITE 3S(プロライト3スモール)

キャンプ初心者のころは、安さを重視し多少かさばってもスポンジ素材のマットを使用していましたが、15年前ほど前に中にウレタン素材のパッドが入っていて、かつ空気も入れることができるTHERMAREST(サーマレスト)のインフレータブルマットを購入。私は登山もするので、ザックに収納したときにかさばらないマットを探していて、こちらを選びました。

少しでもコンパクトにしたかったので、ショートサイズのスモールをチョイス。足先までマットが届かず足がはみ出してしまいますが、足元にザックや着替えを入れたスタッフバックを置き、その上に足を置けば気になりません。

ちなみに、私は身長152㎝ですが、身長170㎝の夫も同じものを使用。今のところ不便さを感じたことはないそうです。こちらは廃盤商品ですが、現行商品だと「プロライト スモール」にあたります。

一度、焚火のそばにこのエアマットを置いてしまい、火の粉で穴が開いてしまったことがありました。そこで「mont・bell(モンベル)」の「リペアシート」を穴に張ったところ、空気が漏れなくなりました。メンテナンスしながら大事に使用すれば、キャンプ用品を長持ちさせることができるんです。

【寝袋】機能性を重視しよう

ISUKA(イスカ) Air 630 short(エアー630ショート)

寝袋は、キャンプ道具の中でもとくに大事なもの。フジロックでキャンプデビューしたときは、「とにかく早く寝袋を用意せねば!」と某激安ショップで安さ重視で大きな3シーズン用の封筒型の寝袋を買ったんです。

そうしたら、かさばる・重い・寒い・しまうのが大変……。そして保温性も担保されていなかったせいで3月に静岡県の裾野でキャンプしたときには寒すぎて全身が「貼るカイロ」だらけになってしまいました。

そんな地獄の極寒キャンプから帰ってすぐに、神田のアウトドアショップへダッシュ! お店の方と相談した結果、登山でも使えるように気温マイナス15℃対応の「ISUKA」のダウン寝袋「Air 630 short」を購入。こちら、現在は廃盤商品で、現行商品だと「ISUKA Air Plus 630(イスカ エアプラス630)」が近いようです。

私は身長152㎝のため、普通サイズだと大きすぎてしまいます。ちょっとでもかさばる分は減らしたかったので、当時販売していたショートサイズをチョイス。その後、夫が寝袋を新調するときも、身長170㎝だけれども同じブランドのショートサイズを購入。今のところ、問題なく使っているようです。

こちらの寝袋はマイナス15℃対応なので、秋~春シーズンのキャンプと登山で使用。ダウン寝袋はしまうときに無造作に収納袋にガシガシ押し込めばいいだけなので、撤収も素早くできるのもポイントです。ダウン寝袋は夏は暑すぎて使えないので、かなり薄手で軽い真夏用化繊寝袋も持っていて、そちらは夏キャンプや夏フェスで使用しています。

【シュラフカバー】結露対策として必須のアイテム

ISUKA (イスカ)ゴアテックス シュラフカバー ウルトラライト ワイド

ISUKAのダウン寝袋は撥水加工がされていないので、テントで発生する結露から寝袋を守るため、寝袋の外にもう1枚シュラフカバーをかけるんです。こちらはワイドサイズにして、窮屈に感じないようにしています。

真夏用の薄手の寝袋だけでは心もとないときには、夏キャンプだとしてもこのアイテムを持参し、2枚重ねにして寝ています。こちらも現在では廃盤商品なので、現行商品だと「ゴアテックス インフィニアム シュラフカバー ウルトラライト ワイド」がおすすめです。

【タープ】 ソロキャンなら「持っていかない」という選択も

Integral Designs(インテグラルデザイン) Sil Wing(シルウィング)

タープを広げたところ。このときは登山用ストック4本を利用して、低めに張っています

移動が多い旅先でのソロキャンプのときは、タープがなくとも前室が大きく取れるテント「PANDA」があれば十分。ですが、自動車で行くソロキャンプや、夫婦それぞれソロテントに寝るデュオキャンプスタイルとなると、居住性をもう少し確保したくなりますよね。そんなときは、「Sil Wing(シルウィング)」という軽量タープを持っていきます。
ちなみにこのタープは、たたむと500mlペットボトルよりも小さいサイズに収まるんです。タープでこのコンパクト性は本当にすごい。また、重量もたったの355gと超軽量。ザックひとつで移動する徒歩キャンプにも持っていけます。

ただし、ポールやペグ、細引きは別売り。設営するためにはこのタープと別に持っていかなければならないので、その分の重量を考え車移動じゃないときは持っていかないことも多いです。でも、登山もするキャンプのときは、登山用のストックがポール代わりになるので、そんなときは「Sil Wing(シルウィング)」の出番。

なお、「Sil Wing(シルウィング)」のメーカーである「Integral Designs(インテグラルデザイン)」が無くなってしまったため、現在は「Rab(ラブ)」がシルウイングを受け継いで生産しています。

【イス】軽量性を重視。自宅のリビングにも

Helinox(ヘリノックス) チェアワン

ソロでもデュオでも、キャンプではいつも「Helinox(ヘリノックス)」の軽量チェア「チェアワン」を使用。総重量はわずか960g。軽いながらも包み込まれるような座り心地が大好きで、じつは自宅のリビングでも使用中。たたむとコンパクトになるので、飛行機移動のときもキャリーケースにすっぽり収まります。

【テーブル】持ち歩きやすいコンパクトなものを

snow peak(スノーピーク) ソロテーブルBAJA(バハ)400

テーブルも我が家には用途に合わせていくつかありますが、ソロキャンプのときに必ず持っていくのはソロテーブル「バハ」です。天板3枚を解体して、重ねて収納袋に入れられるので、コンパクトで持ち歩くのに便利なんです。アルミ製だから、テーブルの上でバーナーも使えますし、熱い鍋類を置くことも可能。万能なんです。

ただ、こちらも廃盤商品で、現行商品では同メーカーの「オゼン ライト」が近いですかね。こちらはさらにサイズも小さく、重量も軽くなって、コンパクトさがアップしているようです。

なお、自動車移動でのソロキャンプのときは、ソロテーブル「バハ」に加えて「UNIFLAME(ユニフレーム)」の「焚火テーブル」も持っていきます。このテーブルはちょっと重いのですが、組み立てが簡単で、Helinox(ヘリノックス)の「チェアワン」の高さにちょうどいいんですよね。もちろん、熱い鍋も置けるので便利なんです。

【ランタン・ヘッデン類】 ソロキャン必須アイテム。乾電池式と充電式の両方を用意しよう

BEREBONES(ベアボーンズ)ビーコンライトLED、UCO(ユーコ)LESCHI(レスシャイ)、Black Diamond(ブラックダイヤモンド)LEDヘッドライト コズモ

左からBAREBONES ビーコンライトLED、UCO LESCHI、Black Diamond コズモ

夜、暗闇の中では灯りが必要。ランタンもキャンプには必ず必要なアイテムです。わりと物持ちがいいので、昔に買ったアイテムを10年以上使ってしまうことが多い私ですが、ランタン「BEREBONES ビーコンライト」「UCO LESCHI」の2つは最近購入してよく使っているもの。

車で移動しながらソロキャンプをする機会があったので、自動車のUSBポートで充電ができるLEDランタン「BEREBONES ビーコンライト」を購入。デザインもかわいらしくて、気に入っています。

また、充電式ランタンだけだと充電が切れてしまったときに不安なので、電池式ランタンの「UCO LESCHI」も同時に購入しました。単3アルカリ電池1本で利用でき、点灯時間はハイビームで2.5時間、ロービームで4時間、ストロボで7時間使用できます。こちらはタープやテントの細引きにもくっつけられるのがけっこう便利。トイレへ行くときに懐中電灯的な使い方もできますし、テントやタープにつけて点滅させておけば、目印にもなるんです。

そして、意外と役に立つのが、登山用のヘッドライト「Black Diamond コズモ」。こちらはかなり昔から使用。登山のときは当然使いますが、キャンプの最中でも手元を重点的に照らしたいことってありませんか? 例えば暗闇の中で料理をするときに、まな板の上を照らしたいけど、ナイフと食材を手に持っていたらライトは持てませんよね。そんなとき、ヘッドライトがあれば両手を使わずに照らすことができるのです。

なお、こちらの写真のヘッドライトは廃盤商品で、現行商品の「Black Diamond コズモ」のデザインや機能は一新され、より充実しています。

【焚火台と焚き火シート】ソロキャンならまず軽量性を重視

STC社(エスティーシーシャ)Picogrill 398(ピコグリル398)、Coleman(コールマン) FIREPLACE SHEET(ファイアープレイスシート)

軽量焚火台Picogrill (ピコグリル)398とファイアープレイスシートを収納した状態

キャンプには焚火は欠かせませんよね。旅キャンプが多い私が選んだ焚火台は、A4サイズに折り畳みできる軽量焚火台「Picogrill(ピコグリル)398」。重量は専用袋込みで450g。飛行機移動するときでも、薄っぺらく畳めるため、キャリーケースにきっちり収まります。

ただし、灰や燃えカスが下に落ちてしまうというデメリットも。土のキャンプ場なら使えますが、下が芝生や草地の場合は必ず「ファイアープレイスシート」を持参。地面を傷つけないようにして、焚火を楽しんでいます。

【燃料】ガス缶、アルコール、薪、炭など

ソロキャンプの醍醐味は焚火。薪と炭は事前にホームセンターなどで購入しておくか、キャンプ場で購入するなどして必ず持っていきます。

そのほかに、補助的な燃料として持っていくのが、ガス缶と燃料用アルコールです。ただ、国内旅行でも海外旅行でも飛行機に乗る場合、ガス缶も燃料用アルコールも機内に持ち込めないので、旅先で現地調達しなければならないんです。

国内旅行であれば、燃料用アルコールは薬局で購入可能。アウトドアショップがない場所でも薬局はあるケースが多いので、薬局を探して燃料用アルコールを買うようにしています。

海外旅行では、燃料用アルコールがどこで売られているのかわからないことも。ですが、大都市には必ずアウトドアショップがあるので、まず旅に出る前にそちらへ寄って「OD缶」と呼ばれるアウトドア用品に特化したガス缶を購入しています。

【着火アイテム】ライター、マッチなど

左上から「SOTO ポケトーチ用ライター」、「防風・防水マッチ(メーカー不明)」、一般的なマッチ、着火式ライター

ソロキャンプで焚火や炭に火をつけるときは着火アイテムを使用しています。火打ち石なども楽しいですし、道具を持っていますが、移動しながらキャンプをするときはできるだけ時間をかけずに火をつけたいタイプ。

なので、文明の利器を存分に活用しています。ただ、天気が崩れる場合もあるので、雨や風に強いものを選ぶとよいでしょう。

【焚き火グッズ】火起こしだけじゃなく、火消しにも気を配る

網(メーカー名不明)、火起こし&火消しグッズ(GREEN LIFE<グリーンライフ> 火起こし兼用火消つぼ、火吹き棒(手作りのもの)、トング(メーカー名不明)、革製手袋(Coleman<コールマン>)

左上から焼き網、火起こし兼用火消しつぼ、火吹き棒、トング、革手袋

ソロキャンプでは、焚き火が一大イベントなのでアイテムも重要。車で移動するときは、このような焚き火アイテムを持っていきます。「火起こし兼用火消しつぼ」は最近ホームセンターで購入したものですが、火起こしに使うというよりも、火消しに大活躍! 

夜はもちろん、朝も焚き火を楽しむ派の私。この火消しつぼがあると、自分が消火したいタイミングですぐ炭火を消せるんですよね。これを導入したおかげで、撤収ギリギリまで焚き火や炭火を楽しめます。

それと、火吹き棒は竹筒に穴を開けたシンプルなもの。もらい物ですが、長いこと使用してますね。トングや網は、キャンプ地の近くで購入することもあります。

【ストーブ】行き先が国内か海外かで使い分ける

EPIgas(イーピーアイガス) REVO-3700 STOVE(レボ3700ストーブ)、EPIgas NEO STOVE(イーピーアイガス ネオストーブ)、trangia(トランギア) アルコールバーナー TR-B25、trangia(トランギア) TR-B25用ゴトク TR-281

左上から「EPIgas REVO-3700 STOVE」、「EPIgas NEO STOVE」、下は「trangia アルコールバーナー TR-B25」と「trangia TR-B25用ゴトク」

旅先が国内なのか、海外なのかによって使用する燃料を変えています。飛行機移動する国内の旅先でキャンプをするときはアルコールストーブ、海外でキャンプをするときはガスストーブを持っていきます。

アルコールストーブは、もっともシンプルな「トランギア」のものをゴトクといっしょに使用。ガスストーブは2種類持っていて、荷物をコンパクトにしたいときは「REVO-3700 STOVE」を使用しますが、鍋を置いたときの安定感と火力は「NEO STOVE」のほうが上なので、自動車移動するときなどは「NEO STOVE」を持っていくようにしてます。

なお、「REVO-3700 STOVE」は重量111gで最高出力は4,200kcal、「NEO STOVE」は重量185gで最高出力は4,500kcalです。

【鍋類】用途をイメージしてから持っていくものを選ぶ

EVERNEW(エバニュー) チタンクッカー1 セラミック、EVERNEW(エバニュー) チタンクッカー 深型LW、trangia(トランギア) メスティン

左から「EVERNEW チタンクッカー1 セラミック」、「EVERNEW チタンクッカー 深型LW」、「trangia メスティン」

我が家にはキャンプ用の鍋もいくつかあるので、その都度、ソロキャンプのスタイルによって持っていく鍋を変えています。

荷物をコンパクトにして、お湯を湧かせる程度でいいのなら「チタンクッカー1」だけを持っていきますし、カレーやスープを作るときは「チタンクッカー 深型LW」(廃盤商品。現行商品だと「チタンクッカー 深型セラミック」が近い)を持っていきます。お米を炊きたいときや、平べったくコンパクトに収納したいときは「メスティン」を選びます。

あくまでも調理の主役は焚火台の炭火ですので、補助的なキッチンツールととらえて、ソロキャンプのときは一つあれば十分ですかね。なお、自宅で1合分だけ米を炊きたいときにも「メスティン」を使用。家庭のキッチンでもけっこう万能に使えますよ。

【キッチンツール】なるべくコンパクトにできて軽量のものを

軽さ、コンパクトさ、使いやすさで選ばれた一軍選手たち

皿やカトラリー、まな板、ナイフなども、なるべくコンパクトにできて軽量のものをチョイス。包丁や大きなナイフは持っていかずに、Victorinoxのマルチツールで食材も切れば、薪を削ることも。小さいですが、かなり万能です。いろいろありますので、以下に箇条書きでまとめてみましょう。

  • まな板 OPINEL(オピネル)バンブーカッティングボード(雑誌『BE-PAL』2021年9月号付録)
  • ナイフ Victorinox(ビクトリノックス)スタンダード・スパルタン
  • スプーン&フォーク SEATOSUMMIT(シートゥーサミット)
  • 菜箸・トング(100円ショップ)
  • 器 Wildo(ウィルドゥ)FOLD A CUP(フォールダーカップ)
  • 器 sanlco plastics(サンコープラスチックス)
  • 青いプラスチックの皿(メーカー不明)
  • シェラカップ belmont(ベルモント)チタンシェラカップ(容量250ml)
  • シェラカップ用フタ belmontチタンシェラカップリッド(M)
  • スプーン&スパチュラ MSR(エムエスアール)
  • 折りたたみ箸など(メーカー名不明)
  • 卵ケース COGHLANS(コフラン) 2エッグホルダー


  • シェラカップはチタン製のものが軽いので、そちらを購入。同じブランドのシェラカップ用のフタも買って、鍋としても使えるようにしています。なにげに活躍してくれるのが、100円ショップで購入したミニトング。炭火で焼いた食材をひっくり返すときなどに、大活躍してくれます。

    【その他】なにかと「たためるもの」を選んでおく

    ごみ箱 ROOTOTE(ルートート)、クーラーバック THERMOS(サーモス)、水筒 Platypus(プラティパス)プラティ2Lボトル、手ぬぐい

    左上から折りたたみゴミ箱、ソフトクーラーバッグ、たためる水筒、手ぬぐい

    ゴミ箱やクーラーバッグ、水筒などもたためるものをセレクト。なるべくかさばらないように工夫しています。キャンプのときはいつも手ぬぐいを3枚以上持参。ふきんやぞうきんとしてはもちろん、キャンプ後の温泉でタオル代わりにカラダをふくことも。濡れても乾くのも速いので、いろいろな場面で活躍してくれます。

    【虫よけ・消耗品類】忘れがちな必需品たち

    こちらは意外と忘れがちな必需品。キャンプに出発前に、入れ忘れていないかあらためて確認しておきたいアイテムです。

  • アース 渦巻香
  • 全身スプレー PERFECT POTION(パーフェクトポーション) outdoor body spray extra(アウトドア ボディスプレー エクストラ)
  • ウェットティッシュ
  • トイレットペーパー・トイレットペーパーカバー BALLISTICS(バリスティックス) TOILET PAPER CASE(トイレットペーパーケース)

  • 私は虫に刺されやすい体質なので、ソロキャンプには必ず虫よけグッズを持っていきます。特に「outdoor body splay extra」 は天然成分100%で作られているので、顔にもシュッとスプレーできるのがお気に入り。ブヨに効くハッカ油も配合しています。ウェットティッシュは、時間がないときや洗剤が使えないキャンプ場で、器の汚れを拭きとるときにも使っています。

    あるとソロキャンプがバージョンアップするもの4選

    今から紹介するアイテムたちは、なくてもいいけど、あればよりキャンプが楽しくなるアイテムたち。私が実際に愛用しているものを4つ紹介します!

    ホットサンドメーカー tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン) マルチホットサンドイッチメーカー

    ホットサンド本も出版された堀田貴之さんとtent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)がコラボして販売してたホットサンドイッチメーカー。浅いクッカーと深いクッカーがセットになっていて、フタが取り外せるのがポイントです。 

    このアイテムの良さは、具をぎゅうぎゅうにたくさん入れても、パンを挟めるところ。またフタを完全に外してしまえば、クッカーはフライパンとしても活用できます。「丸ほ印」の焼き印もとってもかわいいですね。

    私が使用しているモデルは廃盤になっていますが、後継品の「マルチホットサンドイッチメーカーⅡ」は柄が木製にチェンジして、現在も販売中です。

    マッカラ棒(フィンランドで購入 メーカー名不明)

    2019年に旅したフィンランドでは、「コッコ・マッカラ」と呼ばれるソーセージ調理法があり、木の枝にソーセージを刺して焚き火で食べる習慣があるんです。現地の大型スーパーで網を探しているときに「マッカラ(ソーセージ)棒」を発見。

    “郷に入れば郷に従え”ということでさっそく購入、焚き火をするたびにソーセージを焼いて食べていました(スーパーには、必ず種類豊富なソーセージが置いてありました)。

    日本に帰国するときに持ち帰り、国内でのキャンプでも使ってみたところ、焚き火で火がメラメラしているうちからソーセージやマシュマロなどの食材を焼けるから、意外と便利なことに気づきました。最近はキャンプのたびに、いつも持って行くようにしています。

    熱燗用ちろり(メーカー名不明)

    冬のキャンプで体の内側から温まりたいとき、チロリがあれば日本酒の熱燗やホットワインが気軽に作れます。お酒が大好きな私の、冬のキャンプの必需品です。

    焚き火陣幕 QUICKCAMP(クイックキャンプ)焚火陣幕 焔 -homura-

    基本的には軽量コンパクトなアイテムを中心に購入していますが、海を見下ろすキャンプ場へ行く機会があり、最近、焚火陣幕を入手してみました。

    重量は約6.2㎏でかなり重いんですけど、車で移動していたので問題なし。設営も簡単。かなり激しく吹いていた海風にもビクともせずに、風の影響を受けずに焚き火を楽しむことができました。ひとりで焚き火と向き合う時間が長いソロキャンプには、取り入れるとより便利だと思えるアイテムでした。

    【スタイル別・ソロキャンの道具】「バックパックの人」の持ちもの、必要なもの

    徒歩キャンパー・こでちんさん(キャンプ歴15年以上)の場合

    「公共交通機関を利用してキャンプ場まで徒歩で移動するときは、キャンプ道具を45リットルのバックパックに詰めて運んでいます。ただ、冬キャンプでは寝袋や寒さ対策の衣類がかさばるので、入りきらないことも。そういうの場合は、トートバックを追加しています。また食材は保冷バックに入れて、バックパックとは別にして持っていきます」

    左はすべてパッキングしたバックパック。右はイチオシアイテムの「SEA TO SUAMMIT コンプレッションサック(Sサイズ)」

    「徒歩キャンプをする場合に、どんなギアを選んでいるかというと、軽さももちろんですが、まず小さく折りたためるかどうか、バックパックに収まるのかを気にして選んでいます。パッキングするときは、キャンプ場での出番が遅めの寝袋は下に、テントやレジャーシートはすぐに使うので出しやすいところに収納。クッカーや水筒を入れた隙間には、緩衝材になるようにタオルや衣類を入れています。
    イチオシアイテムは〝SEA TO SUMMIT コンプレッションサック(Sサイズ)〟。キャンプ道具の中でも特に寝袋はかさばるので、こちらに入れてからサイドについた4本のベルトを締めあげて圧縮します。あまり力を入れずに圧縮できるし、耐久性も高いので重宝しています」

    【スタイル別・ソロキャンの道具】「バイクの人」の持ちもの、必要なもの

    バイクキャンパー さじまるさん(キャンプ歴10年)の場合

    「バイクキャンプの場合、移動した先でなるべく早くテントを立てたいと思うシチュエーションが多いので、設営や撤収が簡単なワンポールテントを選んでいます。ツーリングを楽しむのであれば、コンパクトになり積載も大きくならないテント〝tent-Mark DESIGNS PANDA〟を、キャンプを楽しむなら広めでゆったりと過ごせる〝tent-Mark DESIGNS YARI3×3〟を選んでいます。クッカー類はスタッキング(重ねて収納)できるものを選び、なるべく荷物をコンパクトにする工夫をしています」
    「イチオシのアイテムはバイク用防水バック〝TANAX タフザック〟です。35リットルと50リットルのふたつを持っていて、持っていくキャンプ道具によって使い分けています。このタフザックをしっかりとバイクに固定。運転時の左右のバランスも考えて積んでいます。中の荷物が濡れないのはもちろんのこと、濡れたキャンプサイトにもドカッと置けるところがお気に入り。疲れている場合は、帰りに荷物だけタフザックに詰めて、コンビニから送ってしまう場合もあります」

    【スタイル別・ソロキャンの道具】「クルマに積載の人」の持ちもの、必要なもの

    クルマキャンパー・こまきさん(キャンプ歴15年)の場合

    「クルマでのソロキャンプの場合、重さはあまり気にしないとはいえ、駐車場から荷物を運ぶこともあるので、持ち手や運びやすさは重要です。かごタイプのコンテナは軽くて重ねやすく、スーパーでも使えて、フタをかぶせればテーブルにもなるので重宝しています」
    「それと、クルマキャンプで便利なのは、キャンプに行かないときも道具を積みっぱなしにしておけること。ただし、テントはそのままだと加水分解が進んでしまうので、毎回下ろしてきっちり乾燥させています。また荷物を隙間なく積みたいので、なるべく四角いものを選んで収納。スーパーで買い物した場合も、段ボールに入れて運んでいます」
    「イチオシアイテムは、ポータブル冷蔵庫〝LIVSA(リブサ) LCH-9〟。シガーソケットから電源をとって冷やしておけるので、氷や保冷剤が必要ありません。いっしょにポータブルバッテリーも持っていくので、キャンプサイトでも使用でき、長期間のキャンプ旅に出ることも可能。移動途中で食材を買ったときは、クルマの後ろの荷室のドアを開けずに冷蔵庫に食材をしまえるように、後部座席のシートの一部だけ倒して、そこに積むように工夫しています」

    キャンプ道具を選ぶときに心がけたいこと

    ソロキャンプといっても、スタイルは人それぞれ。私は旅キャンプが多いのでギアは全体的にシンプルでコンパクトなものが多いのですが、家から近いキャンプ場に午前中からインして、いろんなギアを楽しみたいという方もいるかもしれません。

    自分がどんなスタイルのキャンプをやりたいのか考えて、それに合うギアはどんなものなのか、探しながら少しずつ集めていくのがいいと思います。

    キャンプ初心者のころは、アイテムを購入する際の基準を「低価格」のものとする方もいるかもしれませんが長い目で考え、たくさんのキャンパーの方が評価している“使えるもの”を選ぶといいと思います。

    私は、キャンプギアをたくさん集めたいと思うタイプではありません。今回の記事を書くにあたり、ひとつひとつのギアと向き合った結果、15年以上大事に大事に使ってきたアイテムがけっこうあることに気づきました(ですので、廃盤商品が多くてすみません!)。ぜひみなさんにも、長く愛せるキャンプ道具と巡り合ってほしいです。

    ソロキャンは場所選びにも注意しよう

    ソロキャンプは、危険がゼロだとは言えません。人気がまったくないキャンプ場には行かずに、ある程度は人がいるキャンプ場にしたほうがいいと思います。

    管理人の方やほかのキャンパーさんとあいさつを交わすなど必要最低限のコミュニケーションを取って、いざ何かあったときは助けてもらいましょう。今いるところがどんな場所なのかちゃんと把握しつつ、ソロキャンプを満喫してください。

    ソロキャンプの魅力。「自然と一体になる感覚」を味わってみる

    私はこれまで、国内でも海外でも自然あふれる場所でたくさんキャンプをしてきました。せっかくソロでキャンプをするなら、「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」とやりたいことを詰め込むよりも、いま目の前にある大自然を楽しんでみてください。そこで静かに焚き火を楽しみながらひとりグラスを傾ければ、いつもとは違う自分と向き合うこともできるかも。

    日常から離れた素敵な時間が、きっとあなたを待っているはずです。

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    メルカリマガジン編集部

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