光浦ワールド全開の手芸3作品

「ばあさんになったら手芸で食べてゆけたらなぁ」と語るタレントの光浦靖子さん。10歳からハマり独学で歩んでこられた手芸道について語っていただきました。今回そんな光浦さんの技と情熱が生み出した、新作を含む3点をご紹介していただきます。登場したのは「光浦ワールド全開」のユニークな作品ばかりです。(編集/メルカリマガジン編集部、撮影/飯田協平)

最新作のパグ

光浦さん

今ちょうど作品を千葉県の市原湖畔美術館で展示してるので、手持ちがあまりないんですけど……。このパグは、昨日か一昨日くらいにできた最新作です。気持ち悪くてめっちゃ良くないですか?

私は設計図とかはないですね。パグの写真をいくつか並べるくらいです。まず、それを見ながらパグを作っていくんですけど、リアルなようでリアルでないというか、一応リアルに近づけるよう頑張ったつもりです。

それができたら今度は背景をデコっていきます。即興で。パグの首飾りもビーズにワイヤーを通して作りました。で、パグの上にある赤ちゃんの人形なんですけど、これは1個10円くらいで売ってたやつです。気持ち悪くて可愛くて、いつかどこかで使いたいな〜って思って、ずっと溜めてたのをようやく使うことができました。

私は手が遅いほうなので、このパグを作るのに2日、周りをデコるのに1日かかったかな。ここは人によると思うんですけど、私の場合はテレビを観たりしてるので……根を詰めてやったら、やり直しなしなら、1日、5時間くらいになるのかなあ? だから、15時間? 早い人なら、10時間もかからないかな? わからないです。

戌年に作った柴犬

光浦さん

これは去年が戌年だったんで、年賀状の写真用に作った座布団の上で寝転んでいる柴犬です。この座布団の部分は、前に雑誌の企画で体験させてもらった“こぎん刺し”っていう青森の津軽地方の伝統的な刺繍なんですよ。それをもったいないなと思って座布団にしたんですけど、まずこれで1日。で、このワンコを作るのに2日くらい。ってことで、これもやっぱり3日かかってますね。

本当は、私はもっと変なものが好きなんですけど、世の中的にフェルトは犬とかリスとか、可愛いものが人気なので作ってみました。

“ヌフフ感”にこだわった仁くん人形

光浦さん

これは仁くん人形です。草野仁さんに作らせてもらっていいですか?と了解を得て作りました。これも草野さんの写真を5〜6枚探してきて……ってやろうとしたんですけど、なかなか正面から撮った写真が見つからなくて苦労しました。しかも撮影された年代もファッションもバラバラなので、全然違う草野さんを頭の中で引っ付けて進めていきました。

あと、自分が実際にお会いしたときに感じた草野さんの雰囲気なんかも加えています。それを表現しているのが、この口元の“ヌフフ感”ですね。「ヌフフフ」って笑うときの口周りです。これが難しかった。実際に作ってみると、なかなか草野さんに似てくれないんですよ。途中でいろんな人に似ていっちゃうもんで、草野さんが現れた瞬間に捕まえました。捕まえるまでにやっぱり3日かかりましたね。

復刻版「タキシードサム」の手芸箱

光浦さん

サンリオのキャラクター「タキシードサム」の手芸箱です。銀座で復刻版を見つけて買いました。泊まりのロケのときとか、やることなかったらどうしようと思って一応、手芸道具を持って行った時期もありましたけど、結局、手芸道具を開いたことが一度もないです。

中身は、もうどこで買ったのかすら覚えていない道具ばかりですが、この針山は私が小学校5〜6年生のときにお母さんがくれたやつです。だからもう30年以上前のもの。でも、ずっと使ってなかったのでボロくないです。まち針も小学校時代のものをずっと使ってたんですよ。だけどこちらはあまりにボロくなったので、つい最近買い換えました。

光浦靖子(みつうら・やすこ)
愛知県生まれ。手芸と南国をこよなく愛す手芸作家兼芸人。地元の幼馴染である大久保佳代子さんとお笑いコンビ「オアシズ」を結成し、フジテレビ系『めちゃ×2イケてるッ!』の出演で一躍有名に。以降、数多くのバラエティ番組で活躍。また、雑誌「TV Bros.」などのコラムにおいても文才を発揮し、本文でも紹介した“手芸本3部作”も発表している。現在、千葉県の市原湖畔美術館『更級日記考―女性たちの、想像の部屋』にて手芸作品を展示中(7月15日まで)。手芸好きな皆さんは、ぜひ光浦さんのインスタグラムもチェックしてみてください。
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WRITTEN BY

木下拓海

(きのした・たくみ) わけがわからないうちにたどり着いた職業が、編集・ライター。守備範囲は子育てから防衛技術まで。好きなものはハリネズミ。お腹を撫でられて伸びきっている姿を見ると悶え死にそうになる。

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