料理2022.08.08

リュウジおにいさん愛用 料理がめんどくさいときでも活躍する、至高のキッチングッズ9選

料理のモチベーションがまったくわかないめんどくさいときでも、さっと手を動すだけで、おいしいものを食べられたら。そんな願望を叶えてくれる“バズレシピ”や“虚無レシピ”シリーズがSNSで話題の、料理研究家・リュウジさん。料理のハードルを下げてくれる便利なキッチングッズや、普段使っている調理器具を紹介していただきました。(取材・執筆:ノオト、メルカリマガジン編集部)

調理器具にハードルはいらない 料理がめんどうくさいときに便利な道具

――調理器具を選ぶとき、リュウジさんは何かこだわっているポイントはありますか?

リュウジ:
僕は正直言って、調理器具にこだわりがないんです。使いやすく、みんなが手に入れやすく、そして安ければ何でもいい。ニトリとか巷のホームセンターに行って、そこのプライベートブランドの器具ばかり買っていますね。

――調理器具の専門店などには行かないんでしょうか。

リュウジ:
逆にそういうところは絶対に行かないです。わざわざその店に行かないと手に入らないんだったら、動画で紹介しても意味ないじゃん、という。みんなが買えないものを使ってもしょうがない。

そもそも僕がレシピを届けたい相手は「料理を趣味としている人」ではなく、「何かのために必要に駆られて料理をする人たち」なんです。家族のためとか節約のためとか、忙しい中でも料理しなくてはいけない人。

そういう方々にも料理を楽しんでもらうために、誰でも簡単にすぐ作れて、なおかつおいしいレシピを開発するようにしています。だから料理器具も、一般の方でも手に入りやすいものしか使わないよう心がけていますね。

――レシピも調理器具も、料理のハードルを下げることを一貫されているんですね。

リュウジ:
だから今回は手に入りやすく、なおかつ料理に苦手意識のある人こそ持っておいたほういい、便利なアイテムを紹介していきたいと思います。

料理がめんどくさいとき助けてくれる便利グッズ6選

薬味おろしの上位互換 Microplane「プレミアム ゼスターグレーター」

リュウジ:棒状のおろし器なんですが、便利すぎて自分が持っている調理器具の中だとダントツに長く使い続けているアイテムです。2012年くらいから使っていて、一度壊れてしまったけどわざわざ買い直してしまったくらい。

すりおろしってめんどうくさいですが、にんにくも生姜も、チューブと生とでは味が全然違うんです。「イチゴ味」と「イチゴ」くらい違う。汁物とか煮込み料理に溶け込ませるならチューブ式もまだごまかしは効きますが、刺し身の添え物とかしょうが焼きとか風味を活かす料理であれば、生に比べて100%味が落ちます。

だからできるだけ食材からすりおろしてほしいんですが、このゼスターグレーターはとにかくおろしやすい。全然手が疲れず削れます。自分は冷蔵庫にチーズブロックを常備していますが、特にハードタイプのチーズを削るときはこれが一番ですね。めちゃくちゃ手軽に粉チーズを作れちゃう。

あとは洗うのも楽です。一般的な薬味おろしだと刃に食材が詰まってしまいますが、これはトントン叩くだけで簡単に落ちていく仕様になっている。食材が乾かないうちに水で流せばすぐキレイになるので、利便性が段違いですね。しかも引っ掛けられるので見失うこともない。完全に“薬味おろしの上位互換”です。

めんどくさい包丁研ぎが日常になる 貝印「コンパクト電動シャープナー」

リュウジ:包丁って、実はそのものよりも包丁研ぎのほうが大事。日常的に研げるようになれば切れ味は鈍らないからです。この貝印の電動シャープナーは乾電池で動くんですが、すごく便利。もう誰でも研げるから、みんなこれ買ったほうがいい。

普通の包丁研ぎって加減がわからず何回もシャーシャー研いじゃうじゃないですか。これは2回刃をくぐらせるだけで、めちゃくちゃ切れ味が戻るんです。自分は料理前は毎回研いでいますが、これだけ一瞬で終わると研ぐのも苦じゃない。みなさんも日課にしてみてください。

③ 野菜の千切りが一瞬で ののじ「サラダおろし」

リュウジ:いろんな野菜を均一の細切りにするおろし器なんですが、固い食材を千切りにしたいときにすっごく楽で、3年くらい前からずっと使っています。

「にんじんしりしり」とか、にんじんの千切りは絶対にこれ。きゅうりとか柔らかい具材ならまだいいんですが、にんじん切るのって男でも固くてめんどくさいじゃないですか? これだと簡単に一瞬で削れます。包丁でやるのと味は変わんないんだから、文明の利器はどんどん使っていきましょう。

料理初心者は持っておこう 油はねを防ぐオイルスクリーン

リュウジ:料理初心者におすすめなのが、オイルスクリーン。揚げるときに鍋やフライパンにかぶせて油はねを防いでくれる道具ですが、慣れていないうちは油はねって怖いじゃないですか。ちょっとでも気休めになるので、油料理への苦手意識を無くしたいなら買ったほうがいいです。

あとは揚がった食材をそのままオイルスクリーンの上に置けるのも便利です。自分はニトリのプライベートブランドのものが安かったので購入しましたが、基本何でもいいと思います。

料理上達への近道は計量器 TANITA デジタルクッキングスケール

リュウジ:「一番料理がうまくなる調理器具は?」と言われたら確実に「計量器」です。たとえばレシピに「玉ねぎ1個」と材料表記があっても、個体差がかなりあるじゃないですか。そこをきちんと併記されたグラム通りに計量することで、レシピが本来目指している料理と差異が生まれにくくなる。しっかり重さを計ることが料理上達への近道です。

どの計量器がいいかは、正直計れればなんでもいいんですが、デジタル式のほうが重さの数値にブレがなくていいです。自分は数年前にたまたまタニタさんからもらったデジタルクッキングスケールを使っています。

キッチンに1本持っておくべき vivo キッチンバサミ

リュウジ:キッチンバサミはとにかく楽だから、1本持っておいたほうがいい。特にキムチみたいに色移りしやすい食材の場合、まな板を汚さずに切れるのでおすすめです。韓国だと、容器から出さずにそのままハサミで細かく切ったりしますから。

自分がいま使っているのは、vivoっていうブランド(※)のキッチンバサミですね。刃渡りも取っ手も大きいほうが使いやすいので気に入っているのと、無駄な機能が付いていないのがいいんですよね。缶切り機能とかほかの余分な機能があると、肝心な「切る機能」がおざなりになっちゃう。キッチンバサミはシンプルなのがいいですよ。

※vivo:ドイツの老舗陶磁器メーカー・ビレロイ&ボッホが展開しているキッチンツールブランド

リュウジさん 愛用キッチングッズ3選

気分がアガる包丁 貝印「関孫六」ダマスカス

リュウジ:自分がいつも使っている包丁は、貝印「関孫六」のダマスカスの牛刀です。ダマスカス加工という、ステンレスの中でも最高級の加工がされているシリーズなんですが、切れ味がすごくいい。あとダマスカスってかっこいいんですよね、刃の紋様が。

でも家庭料理で切るものなんてたかが知れているから、包丁ってそんなに切れ味は関係ないかなと。さっきも言ったようにどちらかというと研ぐほうが大事で、極論切れれば何でもいいです。なので気分がアガるものを使ったほうがいい。

関孫六は通常の三徳包丁も使っていますが、こちらも切れ味としては十分。あと関孫六シリーズは、何と言っても手に入れやすいのが一番ですね。大手メーカーなのでどこでも売っています。

フッ素加工があれば十分 ニトリのフライパン

リュウジ:フライパンはニトリでしか買っていません。20cmくらいの小さいサイズと、28cmくらいの大きいサイズを2個ずつ持っています。たぶんプライベートブランドのアルミニウム合金のやつですね。

フライパン選びは全然こだわっていないです。フッ素加工さえしてあれば、あとは安くて手に入りやすいもので十分。鉄のフライパンとかもいいんですけど、空焼きをしないといけないし、サビるし、めんどくさいじゃないですか。自分みたいなズボラな人間は、洗ったらもうそのまま吊り下げられるほうがいいんです。

カセットコンロなのにスタイリッシュ IWATANI「達人スリム」

リュウジ:いつも動画を撮影するときに登場する、おなじみのカセットコンロです。3〜4年くらい前からずっと同じのを使っていますね。

基本、カセットコンロって厚くて角ばっているんですけど、このIWATANIのシリーズはとにかく薄い。置いていても邪魔くさくないんですよね。別に昔ながらの無骨なカセットコンロでも機能としては同じっちゃ同じなんですけど、ちょっとダサいじゃないですか。IWATANIのほうがスタイリッシュで僕は好きです。
リュウジ(料理研究家)
1986年生まれ。Twitterのフォロワー約225万人、YouTubeのチャンネル登録者数315万人を超える人気料理研究家。多くのバズレシピを生み出し、著書『バズレシピ』は第5回、第6回レシピ本大賞連続入選。集大成となるレシピ本『リュウジ式至高のレシピ』は2022年上半期実用書ランキング第1位となった。無類の酒好きで知られ、部屋には多種多様なアルコール類がズラリと並び、YouTubeチャンネルでは作った料理をツマミに酒を飲む姿も確認できる。
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メルカリマガジン編集部

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