落としたら終わる!? 魂のキャンパスノート
山里さん
何でも書き残す「ノート魔」の僕ですが、基本的にデビューしてからずっとこのコクヨの「キャンパスノート」です。使いやすくって。今は4種類のノートを使い分けてますね。ネタを書くための「ライブ用ノート」、その都度やることがある時に使う「なんでもノート」、仕事での気付きや後悔を毎晩したためる「反省ノート」、あとは嫉妬や怒りを書きなぐる「地獄ノート」ですね。「あいつの方が評価されてるのはおかしい」とか「あのディレクター余計なこと言いやがって」とか、高すぎる筆圧で書いてます。ご存知のように、負の感情で前進するタイプなんです。でも地獄ノートは落としたら終わると思ってるんで、基本外に持ち歩きません(笑)。ましてやテレビ局なんかに持っていったらヤバイですよ…。
山里さん
でも一度だけ他人に読まれちゃったことがあって。出演している『テラスハウス』(フジテレビ)のチームでハワイロケに行った時、僕めちゃくちゃ酔っ払って、ホテルの鍵が見つからなかったんです。それで部屋の前でカバンの中身をぶちまけて探してたら、YOUさんが通りがかってしまいまして(笑)。「え〜何これえ〜」とか言って僕の前で読み出したんですよ! すぐ奪い返しましたけど、危なかったですね。
このボールペンはもらいものなんですけど、書きやすいので愛用してます。僕、ボールペンの芯を買い替えて、使い続けるのが好きなんです。そうやって大事にしてると、ペンも恩義に感じてくれて、何かいいネタが書けるんじゃないかって気もして。だからインクがなくなったら、世界堂に行って芯を買い替えてますね。そういう習慣のある俺、ちょっとカッコよくない?って意識してる節もあります。
毎日履くニューバランスのスニーカー
山里さん
靴にこだわりとかなかったんですけど、以前スニーカー好きの方から「ニューバランス1400」っていうシリーズを教えてもらって。ちょっと高いんですけど、初めて履いた日に「こんな歩きやすい靴あるんだ!」ってビックリしたんですね。この靴だったら、どんだけでも歩けるなと思ったくらい。それである日、実際に歩けるとこまで行ってみようと思ったんです。僕、中野区に住んでるんですけど、家から山手通りをずっと右方向に進もうって決めて。歩けなくなったら終わりっていうルールで歩いたら、なぜか埼玉にいました...。帰り道も歩いてたんですけど、最終的には足じゃなくて股擦れがめちゃくちゃ痛くなって(笑)。電車に乗って帰宅しました。
でもそれ以来、靴はニューバランスしか履いてないです。服もそうですけど、一度気に入ると浮気しないというか、同じものばっかりです。ニューバランスは幅が広めで、自分の足にはすごく合うんですよね。ちゃんと歩くときは28.5センチで、今日持ってきた白いやつは30センチあるんです。ゆったりした履き心地で、仕事のときは大きめサイズがいいんですよね。毎日履くので、黒とか、迷彩柄とかも持ってます。
「こんなはずじゃなかった」大学時代に出会った赤メガネ
山里さん
大学時代は大阪にいたんですけど、学校の先輩が「芸人にピッタリのメガネ屋があるで」って教えてくれたんです。それが千里山にあった「オプトガレ」というお店でした。メガネが大好きな大将がやっている、すべてハンドメイドの個性的なラインナップで、僕が掛けているのは「MoD`s」っていうモデルですね。赤を選んだのは…ホント何でだろう(笑)。芸人を目指すんだったら、ちょっと変わった色を選ぼう、くらいの気持ちでしたね。まさかこんなに長くお世話になるとは思いませんでした。自分のキャラクターの80パーセントはこのメガネで出来てますね。
お店の方にとってもいろいろ想定外だったようです。ある年、僕が「よしもとブサイクランキング」で3年連続1位を獲って、殿堂入りしたんです。そうしたら、その日の大将のブログが、「こんなはずじゃなかった」っていうタイトルだったんですよ(笑)。すごくお洒落なメガネを作ったつもりだったのに、まさか「ブサイク1位」の象徴になるとは思わなかったんでしょうね…。オプトガレは6年前に閉店しちゃったんですけど、その時お店に行って、同じメガネをまとめ買いしました。
あまり物欲がないんですが、この3つは気づけばずっと使い続けていますね。いまの山里亮太を作ってくれたアイテムです。……あれ、カッコいい終わり方でイラッとしました(笑)?
山里亮太(やまさと・りょうた)
芸人。1977年千葉県生まれ。漫才コンビ「南海キャンディーズ」のツッコミ担当。通称、山ちゃん。関西大学大学在学中に、吉本興業のタレント養成学校NSC22期生となる。2003年に「しずちゃん」こと山崎静代とコンビを結成。04年にABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞、M-1グランプリ2004準優勝。南海キャンディーズ不仲の危機を乗り越え、M-1グランプリ2016、2017に再挑戦。2018年にはコンビとして初の単独ライブ「他力本願」を開催した。現在テレビ・ラジオに多くのレギュラーを持つ。著書に『ニュースがもっとよくわかる本』(池上彰との共著)、『天才はあきらめた』『あのコの夢を見たんです。』などがある。