カメラ2022.09.27

【カメラマンが解説】写真撮影がもっと楽しくなる。初心者でも扱いやすい、おすすめの「望遠レンズ」13選

標準レンズと比較すると高価格なものが多い「望遠レンズ」。特に望遠の倍率が高く、開放F値(レンズの明るさ)が大きいものはとても高価格です。自分の目的に合ったレンズが選べるように、特徴や魅力と合わせて、初心者でも扱いやすいおすすめの望遠レンズをカメラマンの工藤真衣子さんが解説してくれました。

(執筆/工藤真衣子、編集/株式会社モジラフ、メルカリマガジン編集部)

そもそも望遠レンズとは?特徴と効果について

触れられそうなくらい近くに見える美しい野鳥、うさぎが餅をついているような模様がはっきり見える月、スポーツ選手の迫力のある競技中の姿を捉えた一枚……これらはすべて望遠レンズを用いて撮影された写真です。レンズが交換できる一眼レフカメラやミラーレス一眼レフカメラを買った人であれば、そんな写真を撮ってみたい、と思っている方は多いのではないでしょうか。

目的に合った望遠レンズを選んでいただくために、まずは望遠レンズの特徴と効果について解説します。

望遠レンズの特徴、効果は大きく分けて3つあります。

【望遠レンズの特徴と効果】
  • 1.遠くのものを大きく撮影できる
  • 2.背景がボケる
  • 3.圧縮効果がかかる

  • 以下の項では、具体例を挙げて説明します。

    遠くのものを大きく撮影できる

    被写体:アーティスト・里咲りさ

    ライブや演劇などのステージ、スポーツの大会などでは、被写体の近くに寄って撮影することができません。ですので、予想される撮影位置から被写体までの距離によって、焦点距離が変えられるズームレンズ(※)を選ぶと便利です。

    ※ズームレンズは焦点距離が変えられるレンズのこと。望遠レンズは焦点距離が長い(≒遠くの物が大きく写せる)レンズのこと

    焦点距離が70〜200mmのズームレンズは各社が力を入れて開発しているため、開放F値F2.8クラスのレンズも比較的手に取りやすい価格になっています。

    また、300mm、400mmの単焦点レンズを併用するのも良いでしょう。機動力を重視して1本のレンズにするなら100〜400mmのズームレンズに絞るのも便利です。開放F値はF4.5〜F5.6などとやや暗くなりますが、デジタルカメラは感度を上げられるため、少しくらいF値がもの足りなくてもフィルムカメラの時代ほど不利ではありません。
    アマチュアカメラマンで超望遠レンズを使っているのは、野鳥の写真を撮っている人に多いようです。小さな野鳥を、被写体に警戒されないような距離から撮るためには、少なくとも焦点距離が300mm以上、できれば400mm以上の超望遠レンズが必要です。

    カワセミなど人気の野鳥のいる池のまわりには三脚に超望遠レンズをセットした愛好家が集まっている光景がよく見られます。画質を重視する場合は単焦点レンズ、さまざまな画角で撮りたい場合はズームレンズが便利です。

    背景がボケる

    望遠レンズは広角レンズ、標準レンズよりも被写界深度(ピントが合う範囲)が狭いです。そのため、ポートレートや動物、植物などを、背景をボカしてその被写体だけを際立たせて撮影したい時にも効果的です。背景だけでなく、手前にも物を写し込んでボカすテクニック、いわゆる「前ボケ」もきれいです。

    美しいボケを表現したい場合は、中望遠の単焦点レンズを選ぶと比較的低価格帯で明るいレンズ(開放F値が小さいレンズ)を選べます。撮影時のF値が小さいほどピントが合う範囲が小さくなるので、ボケ味が大きくきれいに表現でき、またレンズの描写もシャープなであることが多いと言えます。

    また、ズームレンズは焦点距離が70〜200mmのものが多く、選びやすいです。

    圧縮効果がかかる

    望遠レンズを使うと、撮影位置から離れた場所にある被写体と被写体が接近して見え、遠近感が少なくなります。これが「圧縮効果」と呼ばれるものです。

    例えば道を手前から奥まで見通すように写すと、実際は広い範囲に点在している人物が狭い範囲に集まっているように見えて、実際よりも人混みが密であるように撮影できます。もちろん、この効果を使って印象的な作品を作ることもできます。

    望遠レンズの選び方。焦点距離、レンズの明るさ、サイズや重さなどをチェック

    ここからは、実際選ぶ際に確認すべきポイントである、焦点距離、レンズの明るさ、サイズや重さについて説明します。まずは撮影の目的を決め、その中で予算に合うものを選びましょう。

    まずは焦点距離を考える

    望遠レンズを最初に1本買う時には、「撮りたい被写体」から考えるといいと思います。

    望遠レンズの種類は、大きく分けて以下の3段階に分けられます。

    【望遠レンズの種類】
  • 中望遠レンズ:85~135mm
  • 望遠レンズ:180mm~300mm
  • 超望遠レンズ:400mm以上

  • 中望遠レンズは、望遠効果よりも背景をボカして被写体を際立たせて写すような効果を求めて、ポートレートなどでよく使われます。

    望遠レンズは、スポーツ、ステージ、野鳥、天体など、近くに寄れないものを大きく写したい時に、被写体と撮影位置の距離、写したい画角によって選びます。超望遠レンズはさらに大きな望遠効果を求める時に使います。

    また望遠レンズには、単焦点レンズ(焦点距離が固定されたレンズ)とズームレンズ(焦点距離が変更できるレンズ)があります。単焦点レンズは明るく画質が良いものでも比較的低価格です。動く被写体を狙う時や、撮影位置が自由に変えられない撮影の時にはズームレンズのほうが便利です。

    レンズの明るさ(F値)はとても重要なポイント

    レンズの絞りの開放絞り値(F値)が小さいほど、いわゆる「明るいレンズ」になります。またF値が小さいほど被写界深度(ピントが合う範囲)が狭くなるので、ピントが合った箇所以外がきれいにボケます。さらにシャッター速度が速くできるのでブレにくく、描写もシャープで美しくなります。画質的には明るければ明るいほどいいのです。しかし、明るいレンズは大口径なため、大きく重く、しかも価格も高くなりがちです。持ち歩く方法と予算の都合を考えて、適度な明るさのものを選ぶといいでしょう。

    レンズのサイズ感や重量が大事な理由

    一眼レフカメラは本体もそこそこ重いものが多いので、そこにさらに大きく重いレンズをつけると持ち歩くのが大変。運ぶことを考えずに購入して、結果的に重くて持っていけないということになっては本末転倒です。旅行や街歩きの時に撮影で使うためには、自分が持ち運んでも無理のないサイズや重量のものを選ぶことが大切です。

    Canonの望遠レンズ

    世界的にユーザーが多く、レンズ開発の歴史も長いCanon。もちろん望遠レンズの種類も豊富です。

    現在のCanonのレンズラインナップは、フルサイズ一眼レフカメラ用「EF」、フルサイズミラーレスカメラ用「RF」の他、APS-Cカメラ専用のものがありますが、今回はフルサイズ対応のレンズのみ紹介します。フルサイズ対応のものはマウントが同じAPS-Cカメラにも使えます。

    (※表記されている焦点距離はフルサイズのカメラ用です。Canonの場合、APS-Cサイズのカメラにつける時には1.6倍換算になります)

    Canon(キャノン)EF300mm F4L IS USM/一眼レフ用単焦点

    1997年発売と昔のレンズながら、優れた光学性能手ブレ補正機能があり、300mmF4にしては非常にコンパクトで手持ち撮影も可能。最短撮影距離は1.5mと短く、花などのクローズアップ撮影にも使えます。コストパフォーマンスも高く、今でも人気のあるレンズです。

    【詳細情報】 
    対応マウント:キヤノンEFマウント系  
    焦点距離:300mm 
    開放F値:F4 
    重量:約1190g 
    新品価格帯(参考):139,800~178,200円
    中古価格(参考):54,980円~

    Canon(キャノン)EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM/一眼レフ用ズーム

    プロ向けである「L(Luxury)レンズ」に属する、一眼レフカメラ用の超望遠ズームレンズ。広いズームレンジを持ちながら、全域で高画質、機動力、操作性を兼ね備えています。新コーティング技術でフレア・ゴースト(強い光の影響で写真が白っぽくなる現象)を大幅に抑制、手ブレ補正、回転式ズームで手持ち撮影もしやすく、近接撮影は0.98mまで可能です。

    【詳細情報】 
    対応マウント:キヤノンEFマウント系  
    焦点距離:100〜400mm 
    開放F値:F4.5〜5.6 
    重量:約1570g 
    新品価格帯(参考):243,000~321,500円
    中古価格(参考):178,700円~

    Canon(キャノン)RF70-200mm F2.8 L IS USM/ミラーレス用ズーム

    プロ・ハイアマチュアユーザー向けの大口径望遠ズームレンズ。焦点距離70mmから200mmのズーム全域で画面の中心部から周辺部まで高画質を実現。焦点距離70〜-200mm、開放F値2.8のレンズとして、世界最短(2022年4月5日時点)の全長約146mm、質量 約1,070g。優れた基本性能に加え、高い機動性能で、ミラーレスユーザーはぜひ持っておきたいレンズです。

    【詳細情報】 
    対応マウント:キヤノンRFマウント系  
    焦点距離:70〜200mm 
    開放F値:F2.8 
    重量:約1070g 
    新品価格帯(参考):339,800~485,379円
    中古価格(参考):324,800円~

    Canon(キャノン)RF100-400mm F5.6-8 IS USM/ミラーレス用ズーム

    高い描写性能と機動性を両立した、望遠撮影を手軽に楽しみたいと考える幅広いユーザー向けの超望遠ズームレンズです。別売りのエクステンダーを装着することで焦点距離は800mmまでの望遠域を拡大することができます。独自の超音波モーター「ナノUSM」により、静止画撮影における高速・高精度AFと、動画撮影におけるなめらかなAFを実現しています。

    【詳細情報】 
    対応マウント:キヤノンRFマウント系  
    焦点距離:100〜400mm 
    開放F値:F5.6〜8 
    重量:約635g 
    新品価格帯(参考):81,450~92,480円
    中古価格(参考):79,100円~

    NIKONの望遠レンズ

    望遠鏡などの光学機器メーカーをルーツとするNikonのレンズは、フィルムカメラの時代からその正確で自然な発色には定評があります。また戦前は軍用の光学機器などを製作しており、衝撃を受けることが多い環境で使われることが多かったことから、耐久性も高いとされています。

    ラインナップは一眼レフカメラ用「Fマウント」、ミラーレスカメラ用「Zマウント」。APS-Cカメラ専用のDXシリーズもあります。今回はフルサイズ対応のレンズのみ紹介します。フルサイズ対応のものはマウントが同じAPS-Cカメラにも使えます。

    (※表記されている焦点距離はフルサイズのカメラ用です。Nikonの場合、APS-Cサイズのカメラにつける時には1.5倍換算になります)

    NIKON(ニコン)AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR/一眼レフ用単焦点

    NIKKORレンズ初採用のPF(位相フレネル:ニコンが開発した色収差を補正する技術)により、大幅な軽量・小型化を実現し、手持ちでの撮影も可能にした望遠レンズです。

    発売当時は、焦点距離300mm、開放F値4のFXフォーマット対応デジタル一眼レフカメラのAFレンズとしては世界最軽量(2015年1月14日時点)でした。手ブレ補正効果が4.5段(※CIPA規格準拠)と、高いVR機構(Vibration Reduction:手ブレ補正)。VRモードには「SPORTモード」も搭載しています。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ニコンFマウント系  
    焦点距離:300mm 
    開放F値:F4 
    重量:約755g 
    新品価格帯(参考):204,800~250,526円
    中古価格(参考):135,900円~

    NIKON(ニコン)AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR /一眼レフ用ズーム

    高い光学性能とVR機構を搭載、開放F値は5.6の一定で、気軽に超望遠撮影が楽しめるズームレンズです。手ブレ補正効果4.5段(CIPA規格準拠)のVR機構、動体撮影に適した「SPORT」モードも備え、またAE(自動露出機構)が安定しているため、野鳥や飛行機など、動くものの決定的瞬間を捉えやすいと言われています。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ニコンFマウント系  
    焦点距離:200〜500mm 
    開放F値:F5.6 
    重量:約2090g 
    新品価格帯(参考):144,800~184,905円
    中古価格(参考):99,800円~

    NIKON(ニコン)NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S/ミラーレス用ズーム

    70〜200mmの焦点距離全域を、開放F値2.8一定でカバーする、大口径望遠ズームレンズ。NIKKORレンズ史上最高の手ブレ補正効果5.5段(CIPA規格準拠)を発揮する手ブレ補正(VR)機構を搭載しています。

    また入射光によるゴースト、フレアを効果的に低減し、光源が画面内にある場合でも抜けの良いクリアーな画像が得られます。開放F値2.8ならではの大きく美しい自然なボケ味も魅力。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ニコンZマウント系  
    焦点距離:70〜200mm 
    開放F値:F2.8 
    重量:約1360g 
    新品価格帯(参考):271,760~360,242円
    中古価格(参考):243,800円~

    NIKON(ニコン)NIKKOR Z 100〜400mm f/4.5-5.6 VR S/ミラーレス用ズーム

    NIKKOR Zレンズ初の超望遠ズームレンズで、焦点距離100mmから400mmの広い範囲をカバー。色にじみや色づきを抑え、絞り開放から高い解像性能を発揮する「S-Line」の望遠レンズです。

    100mmで最短撮影距離0.75mまで寄れるので、遠く離れた一羽の野鳥や群れ全体の撮影から、花や昆虫のクローズアップ撮影まで、さまざまな被写体を捉えることができます。別売のテレコンバーターを使用すれば、望遠側の焦点距離をそれぞれ560mm、800mmまで拡大可能なことも大きな魅力。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ニコンZマウント系  
    焦点距離:100〜400mm 
    開放F値:F4.5〜5.6 
    重量:約1355g 
    新品価格帯(参考):314,820~378,000円
    中古価格(参考):303,600円~

    Sonyの望遠レンズ

    Sonyは現在はミラーレス一眼レフカメラ用Eマウントに集中して、豊富なラインナップを揃えています。最高ランクのGMaster、レギュラーのGLens、カールツァイスレンズのZEISS(R)Lens。

    今回はフルサイズ対応のレンズのみ紹介します。フルサイズ対応のものはマウントが同じAPS-Cカメラにも使えます。

    (※表記されている焦点距離はフルサイズセンサーのカメラ用です。Sonyの場合、APS-Cサイズセンサーのカメラにつける時には1.5倍換算になります)

    Sony(ソニー)FE 70-200mm F2.8 GM OSS II /ミラーレス用ズーム

    プレミアムレンズシリーズG Masterの大口径望遠ズームレンズ。開放値F2.8の明るさで焦点距離70mmから200mmのズーム全域をカバー、高い解像性能と美しいボケ描写を両立させています。

    AF性能は、独自の「XDリニアモーター」を4基搭載し、従来機種より最大約4倍高速化。従来機種比で約3割も軽量化し、質量1,045gを実現しています。最新のレンズ設計技術によりブリージング(フォーカスリングを回転させた際に発生する画角変動のこと)なども徹底的に抑え、本格的な動画撮影もサポートしています。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ソニーEマウント系  
    焦点距離:70-200mm 
    開放F値:F2.8 
    重量:約1045g 
    新品価格帯(参考):297,000~362,780円
    中古価格(参考):297,000円~

    Sony(ソニー)FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS /ミラーレス用ズーム

    70mmから300mmの望遠域までカバーする望遠ズームレンズ。独自の「ナノARコーティング」を採用し、逆光時に発生しやすいフレアやゴーストの発生を軽減。またヌケのよいクリアな描写も実現しています。

    レンズ駆動に「リニアモーター」と「インターナルフォーカシング」を採用。高速かつ滑らかで、静粛性にすぐれたフォーカシングが行えます。2016年発売のため、比較的中古製品が手頃な価格で入手しやすいのも魅力です。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ソニーEマウント系  
    焦点距離:70〜300mm 
    開放F値:F4.5-5.6 
    重量:約854g 
    新品価格帯(参考):147,500~178,200円
    中古価格(参考):86,700円~

    SIGMA/TAMRON/Tokinaの望遠レンズ

    望遠・超望遠レンズは性能を追い求めるほど高価格になりがちです。予算内で希望の焦点距離・開放F値を求めるならサードパーティ製レンズも候補に入れてみましょう。各メーカーがさまざまな撮影ニーズに応える製品を開発しています。

    SIGMA(シグマ)150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary/キヤノン・ニコン・シグマ用/一眼レフ用ズーム

    SIGMAは、すべての交換レンズをContemporary、Art、Sportsの3つのプロダクトラインに集約しています。

    このレンズは手持ち撮影にも最適な1,830g。プロユースのSportsラインの基本を押さえ、大幅な小型・軽量化を実現。スポーツ撮影時のフィールドでの撮影にも配慮した簡易防塵防滴構造で、手持ち撮影にも対応できる取り外し可能な三脚座などの機構を採用しています。

    【詳細情報】 
    対応マウント:シグマSAマウント、ニコンFマウント、キャノンEFマウント 
    焦点距離:150〜600mm 
    開放F値:F5-6.3 
    重量:約1930g 
    新品価格帯(参考):106,412~132,000円
    中古価格(参考):85,600円~

    TAMRON(タムロン)150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)/Sony用/ミラーレス用ズーム

    SonyEマウント用レンズ。驚異的なコンパクト設計を実現した、ミラーレス専用の超望遠ズームレンズです。

    望遠端500mmでありながらサイズは長さ209.6mm、最大径93mmで、手持ち撮影も快適に行うことができます。150mmでの最短撮影距離は0.6mで、クローズアップ撮影も可能。屋外撮影をサポートする簡易防滴構造や防汚コートもあり、風景、スポーツ、野生動物までいろいろなシーンに対応できます。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ソニーEマウント系  
    焦点距離:150-500mm 
    開放F値:F5〜6.7 
    重量:約1725g 
    新品価格帯(参考):128,500~159,500円
    中古価格(参考):118,500円~

    Tokina(トキナー)SZ 500mm F8 Reflex MF/各社6種類マウント用/一眼レフ単焦点

    500mmの超望遠レンズを手のひらに載るサイズに小型化したトキナー「TM500」を現代に合わせて再設計。ミラーを使用した反射光学系により、500mmの超望遠ながら驚くほどコンパクトなサイズと軽さが特徴です。

    Tマウント(レンズをカメラのボディに装着するために必要なアダプターの一種)ト交換式を採用しているため、ミラーレス4マウントを含む、6つのマウントバリエーションがあり、日本のメーカーのほとんどのレンズ交換式カメラに対応できます。

    また最短撮影距離は1.7mと短く、マクロ撮影も可能。野鳥や航空機のような超望遠を要求される被写体から、自然風景の撮影まで、気軽に持ち運べる超望遠レンズです。価格は新品でも4万円前後と、比較的お手頃なのも魅力的。

    【詳細情報】 
    対応マウント:ニコンFマウント、ニコンZマウント、キャノンEFマウント、ソニーEマウント、マイクロフォーサーズマウント、フジXマウント 
    焦点距離:500mm 
    開放F値:F8 
    重量:約620g 
    新品価格帯(参考):39,800~51,800円
    中古価格(参考):39,460円~

    【まとめ】撮影シーンや被写体別のおすすめ望遠レンズ

    被写体を際立たせたい「ポートレート撮影」

    望遠レンズは、標準レンズよりもピントの合う範囲(被写界深度)が狭くなります。そのため、ポートレート撮影に使うと、被写体以外の背景や手前のものがきれいにボケて、被写体だけを際立たせることができます。

    モデル撮影の時には、なるべく明るい中望遠の単焦点レンズを使って絞りF2.8くらいにすると、モデルの目だけにシャープにピントが合って、肌の描写はソフトに、背景はきれいにボケたポートレートのお手本のような写真を撮ることができます。

    おすすめのレンズ

    • RF70-200mm F2.8 L IS USM
    • NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
    • FE 70-200mm F2.8 GM OSS II

    アクティブな被写体を撮影する「スポーツ」「ステージ」「運動会」

    お子さんの運動会の撮影には70〜200mm、または70〜300mmなどの高倍率のズームレンズが便利です。ISO感度を高くして(ISO500程度)シャッタースピード優先モード(カメラによって違うが多くはSモード)でシャッタースピードを1/250程度まで速くすると、ブレにくく運動会などのアクティブな被写体を撮影する成功率も上がります。

    おすすめのレンズ

    • EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
    • RF70-200mm F2.8 L IS USM
    • RF100-400mm F5.6-8 IS USM
    • AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
    • NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
    • NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
    • FE 70-200mm F2.8 GM OSS II
    • FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS
    • SIGMA(シグマ)150-600mm F5-6.3 DG OS
    • TAMRON(タムロン)150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)

    肉眼を超える景色が撮影できる「風景写真」

    撮影が主目的ではない旅行には、あまり重くない高倍率のズームレンズがおすすめです。望遠だけではなく、広角域から望遠域までカバーするようなレンズ1本を持っていくと、身軽でいいと思います。

    しかし、もっぱら風景写真を撮ることを目的に行くのでしたら、その場所に合わせて焦点距離の違う単焦点レンズを数本持っていって、三脚にセットしてじっくりとイメージを膨らませて撮りたいものです。望遠レンズを使った風景写真には、実際に目にした風景を越えるような素晴らしいものがたくさんあります。

    おすすめのレンズ

    • EF300mm F4L IS USM
    • AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
    • NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
    • FE 70-200mm F2.8 GM OSS II

    被写体から距離をとる必要がある「動物・野鳥の写真」

    近くに寄ることができない、そしてどう動くかわからない野生動物や野鳥を撮るためには、焦点距離の長い望遠レンズが必要です。

    被写体の大きさや動き方にもよりますが、基本的には300mm以上あるレンズのほうがいいでしょう。また、実際の現場では撮影位置を自由に変えられないシチュエーションも多いと思います。その点を考慮すると、ズームレンズを選ぶほうが写真にさまざまな画角のバリエーションをつけられます。

    その一方で、明るい単焦点のレンズを選び、美しい高画質のこだわり作品を追求するのも選択肢のひとつだと言えるでしょう。

    おすすめのレンズ

    • EF300mm F4L IS USM
    • RF100-400mm F5.6-8 IS USM
    • AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
    • AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
    • NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
    • SIGMA(シグマ)150-600mm F5-6.3 DG OS
    • TAMRON(タムロン)150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)
    • Tokina(トキナー)SZ 500mm F8 Reflex MF
    望遠レンズは、肉眼で見るのとは違う風景を写し出すことができる魅力的なレンズです。手持ちのレンズのラインナップに1本望遠レンズを入れてみると、今までにない新鮮な視点と感動を得られると思います。

    お気に入りの望遠レンズを見つけて、ぜひ写真の世界を広げてみてはいかがでしょうか。

    工藤真衣子(くどう・まいこ)

    Photographer。子供写真スタジオ「アトリーチェ」運営。音楽系のライブ写真、映画やドラマ等のスチール写真、飲食メディアでのグルメ写真等を中心に、雑誌、WEBなど各メディアで活動中。趣味は美味しい料理を作ったり撮影したりすること。

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