趣味2022.12.16

初心者におすすめのレコードプレーヤーを価格別にセレクト【11選】

近年、アナログレコードの人気が再燃しています。もちろんレコードを聴くためにはレコードプレーヤーが必要ですが、なかには先にレコードを買って、プレーヤーはまだ購入できていないなんて方も多いのではないでしょうか。

この記事では、どんなプレイヤーを選べば良いかわからない方のために、おすすめの選び方と商品を紹介します。

(執筆・編集/メルカリマガジン編集部)

初心者向けのレコードプレーヤーの選び方【機能/設置環境】

機能で選ぶ

ターンテーブルの駆動方式

ターンテーブルはレコードを乗せる回転盤のことで、その駆動方式には「ベルトドライブ式」と「ダイレクトドライブ式」があります。ベルトドライブ式は多くのレコードプレーヤーで採用されている一般的な駆動方式で、回転ムラが少ないのが特徴。

一方、ダイレクトドライブ式はモーターとターンテーブルが直接結合しており、回転と停止がなめらかなのが特徴です。ベルトドライブ式はベルトが劣化するため交換の必要がありますが、それもあって比較的安価に手に入りやすいため初心者の方におすすめです。

ただし、DJのようにスクラッチプレイがしたい場合はダイレクトドライブ式である必要があるため、目的によって選びましょう。

回転数の設定

回転数とはレコードが1分間に回転する回数 (33-1/3、45、78とある)のことで、レコードの回転数に合わせてレコードプレーヤーの設定を変更しなければなりません。

そのため、さまざまな回転数に対応しているレコードプレーヤーのほうが、聴くことができるレコードの種類も幅広くなります。

レコード針(カートリッジ)の種類

レコード針(カートリッジ)の種類は、MM型(ムービングマグネット型)とMC型(ムービングコイル型)の2つに分類されます。

MM型は名前のとおりマグネットを振動させるタイプで、取り扱いが容易で安価なのが特徴です。MC型はコイルを振動させるタイプで、MM型よりも高音質な再生が可能なのがメリット。初心者の方はMM型がおすすめです。

トーンアーム

トーンアームはカートリッジを固定するためのパーツで、カートリッジとアームが一体になっている「インテグレーテッドアーム」と、カートリッジの取り外しが可能な「ユニバーサルアーム」の2種類に分けられます。

また、アーム部分の形状によってJ字型・ストレート型・S字型と分類できます。音質にこだわりたい方はカートリッジの取り外しが可能な「ユニバーサルアーム」、初心者の方は「インテグレーテッドアーム」がおすすめです。

フォノイコライザーの有無

フォノイコライザーは音声信号の出力を大きくし、本来の音を再現させるための装置です。コストを抑えたい方や初心者の方はフォノイコライザー内蔵のものを選ぶのがおすすめです。音質にこだわりたい方は、フォノイコライザー非内蔵のものを選ぶと良いでしょう。

設置環境で選ぶ

レコードプレーヤーは大型のものも多く、ものによっては置き場所を選ぶ可能性があります。アンプやスピーカーを内蔵したオールインワンタイプのものであれば、省スペースでも利用可能です。Bluetooth対応型の場合はコードが必要ないので、設置場所の自由度が増すでしょう。

初心者向けのおすすめレコードプレーヤー11選【参考価格帯別】

1万円未満のレコードプレーヤー【まずは聴ければOKな方向け】

アイアンオーディオ(ION AUDIO)「Max LP」

アイアンオーディオ(ION AUDIO)「Max LP」は、ステレオスピーカーやUSB端子を搭載したオールインワン・レコードプレーヤーです。USBケーブル経由で、アナログレコードのサウンドをデジタルファイルに変換できます。ヘッドホンやコンポなどのお好みのスタイルで音楽を聴けるので、さまざまな需要に対応できる便利なレコードプレーヤーです。

主な仕様:セラミックカートリッジ/USB端子

アイアンオーディオ(ION AUDIO)「Archive LP」

アイアンオーディオ(ION AUDIO)「Archive LP」は、33-1/3、45、78回転に対応しているので、ほぼすべてのレコード盤が再生可能です。同ブランドの「Max LP」とは異なり外部入力端子がないため、スピーカーとしてカセットやMDを聴くことはできません。その分価格は抑えられているので、純粋にレコードのみを聴きたい方には、よりコスパの良い商品でしょう。

主な仕様:セラミックカートリッジ/USB端子/外部入力端子なし

アイアンオーディオ(ION AUDIO)「Vinyl Motion」

アイアンオーディオ(ION AUDIO)「Vinyl Motion」は、古いスーツケースを模したコンパクトなボディに、豊富な機能を搭載したアナログ・レコードプレーヤーです。33-1/3、45、78回転に対応しているので、ほぼすべてのレコード盤を再生できます。リチウムイオン電池が搭載されており、フル充電で約4時間の音楽再生が可能です。

主な仕様:セラミックカートリッジ/USB端子/充電して使用可能

1万円以上5万円未満のレコードプレーヤー【少し音質にこだわりたい方向け】

デノン(Denon)「DP-29F」

デノン(Denon)「DP-29F」では、レコードサイズを選択するだけで自動的にアームが移動してレコードを再生してくれます。フォノイコライザー内蔵タイプなので、初心者でも使いやすいのが特徴。シンプルなデザインでコンパクトなサイズなので、部屋の雰囲気や設置場所を問わないのも魅力です。

主な仕様:フォノイコライザー内蔵/ベルトドライブ式/MM型

オーディオテクニカ(Audio-Technica)「AT-LP60XBT」

オーディオテクニカ(Audio-Technica)「AT-LP60XBT」は、スタートボタンを押すだけでレコードの再生・停止を行える、シンプルな操作性が魅力です。

専用のトーンアームベース/ヘッドシェルによって、トラッキング性能の向上と不要な振動の抑制を実現しています。ターンテーブルにはアルミニウム合金ダイキャストが用いられており、クリアな音質での再生が可能です。

主な仕様:フォノイコライザー内蔵/ベルトドライブ式/VM型/トーンアームベース/ヘッドシェル

ソニー(SONY)「PS-LX310BT」

ソニー(SONY)「PS-LX310BT」は、Bluetoothトランスミッター機能を搭載し、家の中で自由に音楽を楽しむことができます。スタートボタンを押すだけで、ペアリング済みのBluetooth対応機器と接続し、自動再生・停止が可能です。付属のUSBケーブルを利用すれば、レコードの再生音をパソコンへ録音できます。

主な仕様:ベルトドライブ式/MM型/J字型アーム/Bluetooth対応

5万円以上10万円未満のレコードプレーヤー【見た目にもこだわりたい方向け】

ティアック(TEAC)「TN-4D」

ティアック(TEAC)「TN-4D」には、高級トーンアームブランドのSAEC社とのコラボによって、可動部にはきめ細やかな上下方向の動きにも対応したナイフエッジ型を用いた新開発のトーンアームが採用されています。

S字アームのトーンアームにはヘッドシェルやカートリッジの付け替えが容易なユニバーサル式が採用されているので、カートリッジを付け替えて音楽を楽しむことができます。従来のモーターに比べて薄型に設計されているため、ボディがスタイリッシュなことも魅力のひとつです。

主な仕様:フォノイコライザー内蔵/ダイレクトドライブ式/MM型/スタティックバランス型S字アーム

テクニクス(Technics)「SL-1500C」

テクニクス(Technics)「SL-1500C」は、MM型カートリッジに対応したフォノイコライザーアンプを内蔵し、多彩な機器と接続可能です。

トーンアームは、テクニクス伝統のスタティックバランス型のS字形ユニバーサルトーンアームを継承し、レコードに刻まれた情報を正確に読み取ることができます。

筐体は高剛性(力が加わったときの変形のしにくさ)と制振性(振動を減衰させる作用)を高いレベルで両立しているので、音のクオリティが安定します。

主な仕様:フォノイコライザー内蔵/ダイレクトドライブ式/MM型/ユニバーサルS字形トーンアーム スタティックバランス型

10万円以上【レコードを長く楽しみたい方向け】

デノン(Denon)「DP-500M」

デノン(Denon)「DP-500M」は、外部振動を排除する大型インシュレーター(振動を抑制する土台のようなもの)を採用しているので、とてもなめらかな音質でレコードを再生できます。キャビネットはコンパクトでありながら、高剛性を実現しています。高剛性・高感度トーンアームのおかげで、レコードに刻まれた情報を高精度で再現可能です。

主な仕様:ダイレクトドライブ式/MM型/スタティックバランスS字型パイプアーム

テクニクス(Technics)「SL-1200GR」

テクニクス(Technics)「SL-1200GR」は、回転のムラを解消してレコードの信号を多彩に再現する技術であるシングルローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーターの採用で、レコード盤の安定した回転を実現しています。レコード盤を載せるプラッターの高剛性化の実現と制振性の改善により、レコードに刻まれた音を正確に再現可能です。

筐体を支えるインシュレーターには特殊シリコンラバーが採用されており、外部からの振動によるハウリングの発生を効果的に抑制してくれます。

主な仕様:ダイレクトドライブ式/ユニバーサルS字形トーンアーム(スタティックバランス型)

パイオニア(Pioneer)「PLX-1000」

パイオニア(Pioneer)「PLX-1000」では、筐体の底部に搭載された厚さ9mmのインシュレーター(振動抑制材)により振動が抑えられるおかげで、クリアな音質でレコードを再生できます。

トーンアーム内部に搭載されたゴムチューブは、ハウリングを抑制するのに効果的です。高トルクモーター搭載のダイレクトドライブ型のターンテーブルにより、安定した回転と素早い立ち上がりを実現していることも見逃せません。

主な仕様:ダイレクトドライブ式/ユニバーサルタイプS字型トーンアーム(スタティックバランス型)

性能や価格を比較して自分に合ったレコードプレーヤーを選ぼう

ひとまずレコードが聴ければ良い方は1万円以下から5万円未満のレコードプレーヤーを買うのがおすすめです。聴くだけではく、DJプレイをしたいなどの目的がある場合は、はじめからこだわって10万円以上のプレーヤーを買うのも良いでしょう。機種によって必要になる付属品に注意し、性能や価格を踏まえて、自分に合ったレコードプレーヤーを選びましょう。
66 件

WRITTEN BY

メルカリマガジン編集部

誰かの「好き」が、ほかの誰かの「好き」を応援するようなメディアになりたいです。

RELATED TAGS

好きなものと生きていく

メルカリマガジンは、「好きなものと生きていく」をテーマにしたライフスタイルマガジンです。いろいろな方の愛用品や好きなものを通して、人生の楽しみ方や生き方の多様性を紹介できればと思います。