アウトドア2022.12.28

【LEDランタン】ベテランキャンパーたちが現場で愛用する、アウトドア用LEDライトの名作10選

LEDランタンはキャンプサイト全体を照らしてくれたり、手元や足元などをスポットで照らしてくれたりと、一つあれば多様な使い方ができるアイテム。もちろん実用的なだけでなく、キャンプシーンの雰囲気作りにもひと役買ってくれるため、キャンプの必需品ともいえます。

2018年からキャンプ道具の徹底レビューやソロキャンプ動画などを発信している、登録者数25万人超のYouTubeチャンネル『タナちゃんねる』さんに、数多くのキャンパーさんへ取材したなかで印象に残っているランタンを10個、紹介してもらいました。

(執筆/メルカリマガジン編集部、写真/タナちゃんねる、編集/株式会社モジラフ、メルカリマガジン編集部)

LEDランタン選びの基礎知識

LEDランタンは、昔ながらのガスランタンなど燃料式のものと比べると、手軽で安全に使えるため、初心者から上級者まで幅広いキャンパーに使用されています。しかもコンパクトでありながら長時間使えるため、キャンプシーンではもはや必須のアイテムです。

だからこそ商品数も多く、さまざまなタイプのLEDランタンが販売されているので、どれにすべきか決めかねる方も多いかと思います。見た目も昔ながらのランタンらしい形状から、ランタンらしからぬモダンなデザインのものまであります。また機能面でも調色機能や・調光機能など、ガスランタンやガソリンランタンにはない機能があるのも特徴です。

まずは、おすすめを紹介する前に、LEDランタン選びの基礎知識からお伝えします。

明るさの単位「ルーメン」の目安と使用シーン

LEDランタンは、用途に合った「ルーメン数」のものを選びましょう。ルーメンとは明るさの単位で、数値が大きいほど明るいランタンだといえます。しかし明るければ明るいほどいいというわけではなく、それぞれの明るさで適材適所があります。

例えばキャンプサイト全体を照らすなら1,000ルーメン程度が適していますが、テーブル上やテント内で使用するサブランタンとして使用するなら150~300ルーメンほどが適切な明るさです。

サブランタンの場合は明る過ぎると眩しくて目が疲れたり、虫が寄ってきたりするため、メインランタンより暗めのものを選ぶのがコツ。またトイレに行く際など、移動時に足下を照らすのに使用するのであれば、100ルーメンほどあれば十分です。軽量で持ち運びしやすいものだと、ストレスなく使えます。

このように用途によって必要な明るさは異なるので「何に使用するランタンが欲しいのか」を洗い出しておくと、理想的なランタンを見つけやすくなります。

給電方式と点灯時間。防水防塵機能も要チェック

LEDランタンの給電方式には、主に乾電池式と充電式の2つがあり、両者の特徴を知って使い分けるのが大切です。

乾電池式は電池を交換するだけで使用でき、充電する手間や充電の待ち時間がありません。しかしランニングコストがかかるのと、交換用の電池を忘れてしまうと使用不可になってしまうのが難点。

対して充電式はスマホのようにUSBケーブルで充電できるため、モバイルバッテリーなどからでも給電できます。キャンプに向かう車内でも充電可能なのも嬉しいポイント。乾電池を購入する手間や、ランニングコストもかかりません。ただし充電にはある程度時間がかかるので、充電切れになると充電完了まで真っ暗な状態で過ごすことになるのがデメリットです。

充電切れの心配がないように、1泊7時間以上を目安に点灯時間が長いものを購入しましょう。夏なら最低4~5時間、冬なら6~7時間連続で使用できると安心です。夕方ごろから就寝前まで使うには、7時間程度は灯りが必要になる計算です。

また防水・防塵機能があると、どのような環境でも難なく使用できます。防水・防塵性能は「IPコード」という規格で表され、「IP◯△」のように表記されます。〇に入る数値が防塵加工、△に入る数値が防水加工の等級です。まずは、以下の数値を目安にしてみましょう。
  • 防水:IPX4以上
  • 防塵:IP5X以上

  • 防水・防塵両方が揃った「IP54」以上を目安にすると、雨や砂埃をかぶるような環境でも故障する心配なく使用できます。給電方式・点灯時間・防水防塵機能を確認しておくと、使い勝手のいいランタンを購入しやすくなります。

    光の色味が選べるか、調光ができるかもポイント。ライト以外の機能にもこだわりたい

    多くのLEDランタンには調光機能が付いており、明るさを自由に調節可能です。特に無段階調光は細かく調節できるので、必要な場面や好みに応じて使い分けができます。

    例えば明るくしてサイト全体を照らしたり、明るさを抑えてテーブル上や足下を照らしたりと、使用シーンに応じて明るさを調節すれば、1台で複数の役をこなせます。

    また光の色味も重要なポイント。色味によって下記のように役割が異なるので、色味を切り替えできるタイプだと便利です。
  • 白色光:明るく見え、手もとが見やすい。サイト全体の照明や作業時に最適
  • 暖色光:暖かみある色合いで、優しい色合い。食事の際や雰囲気作りに最適

  • 他にもモバイルチャージャーとして使用できるランタンなど、ユニークな機能が搭載されたものも販売されています。光の色味や明るさを切り替えられることが、燃料式ランタンにはないLEDランタンならではの強みです。使用シーンや使い勝手などに応じて、必要な色味や機能を選んでみてください。

    キャンパーたちから定評のある「本当に便利なLEDランタン」10選

    それでは多くのキャンパーさんたちを取材してきたなかで出会った、「本当に便利なLEDランタン」10個をご紹介します。いずれもキャンパーたちから評価されている人気のランタンばかりなので、初心者・上級者問わず、ぜひ参考にしてみてください。

    Ambientec(アンビエンテック):TURN+ クリスタルランプシェードのスタイリッシュなデザインが特徴的なランタン

    ニューヨークを拠点に活動するデザイナーの田村奈穂さんがプロダクトデザインを手がけ
    た、スタイリッシュな見た目が特徴的なランタンです。

    金属素材から削り出されたケージと、クリスタルランプシェードのコントラストが美しく、素材の質感が重要視されています。金属部分はステンレス・真鍮・アルミニウムの3種類あり、それぞれシルバー・ゴールド・ブラックの色合いが楽しめます。

    見た目の美しさと温かみのある暖色光は、テーブルを照らすサブランタンにぴったり。キャンプ飯をよりいっそう美味しそうに見せてくれます。

    また4段階に調光できるうえ、最大限明るくしても連続で12時間も点灯してくれる優れもの。細かく充電しなくても、長時間使用し続けられます。ランタンの見た目にこだわりたい方や、食卓をおしゃれに照らしたい方には最適な逸品です。

    BAREBONES(ベアボーンズ):レイルロードランタン 丸くて愛嬌のあるレトロなデザインで人気

    戦前の北米鉄道会社で使われたレイルロードランタンを模した商品で、丸くて愛嬌のあるレトロなデザインが特徴的です。

    充電式のランタンで、ハイモードで4時間、ローモードで100時間点灯します。明るさは35〜200ルーメンの範囲で調整可能で、暖色のLEDライトが使用されています。点灯時に音がしないので、自然の静けさを存分に楽しめるのも魅力です。

    また吊るしても置いても使えるデザインなので、テーブルの上に置いたり、夜道を照らしたりと、複数の使い方が可能です。ガラスホヤには気泡が入っており、アンティーク調なのもポイント。レトロなデザインと相まって、おしゃれな雰囲気を演出してくれます。

    レトロ調やアンティーク調のギアが好きな方や、可愛らしいデザインのランタンを探している方におすすめです。

    NITECORE(ナイトコア):LA10-CRI シンプルだからこそさまざまなシーンで使える

    油性ペンのような棒状のランタンで、リップスティックのように、本体をクルクル回すことで伸び縮みするディフューザーによって明るさを調整できます。

    最大85ルーメンの明るさを発揮し、単三電池1本で1.5~23時間ほど点灯し続けられます。周囲を大きく照らすより、スポット的に照らすことに適した商品なので、例えばガイロープ(テントロープ)の目印にしたり、作業時に手もとを照らしたりするのに役立ちます。

    底面には磁石が付いており、金属部分に固定できるのもポイント。車のボディや炊事場、コンテナやテーブルなどにくっつけて使用できます。コンテナの内側にくっつけてライトにしたり、懐中電灯代わりにしたりと、シンプルだからこそ幅広い活用方法が考えられます。

    作業時に手元を照らせる小さいランタンが欲しい方や、目印として長時間使用できるライトを探している方にピッタリな優れものです。

    CLAYMORE(クレイモア):クレイモアランプ セレネ 4種類の光を切り替えてさまざまなキャンプシーンを演出

    4種類の光を切り替えて、ムードある雰囲気を楽しめるランタンで、キャンプシーンの雰囲気作りにぴったりです。

    光のモードは、光の揺れで炎を再現する「Breeze」、夕焼け色の「Sunset」、暗い夜を照らす満月のような「Full Moon」、朝焼けのような「Sunrise」の4つのシーンに合わせて使用できます。明るさは30~640ルーメンまで無段階調光でき、6~55時間ほど点灯し続けます。

    またシェードは着脱可能になっており、傘を外して全体を灯したり、傘を付けてテーブル上を照らしたりと、シーンに応じて使い分けられる2WAY仕様です。1/4インチのネジ穴があるので、ハンドルを持つ、ハンドルを引っ掛ける、そのまま置く以外にも、画像のようにスタンドや三脚に設置することもできます。

    モバイルバッテリー機能もついており、スマホなどの充電器代わりにも活躍します。スタイリッシュなランタンが欲しい方や、1つでいろいろなシーンに対応できる汎用性の高いものを探している方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

    CARRY THE SUN(キャリー・ザ・サン):キャリー・ザ・サン コンパクトになるうえ、防水・防塵機能も

    ソーラー充電式のエコなランタンで、1辺が8.8~11cmの立方体なのが特徴です。そのままでも十分に軽量でコンパクトですが、平たく折りたためば厚さ1cmに。長さ17~21cmほどのシート状になるので、荷物を最小限にしたいソロキャンプなどでも使いやすくなっています。

    暖色光と白色光どちらのバージョンもあり、使用用途に応じて選べるのも嬉しいポイント。明るさは約10~約100ルーメンまで3段階に切り替えられます。最大72時間も点灯し続けるので、連泊キャンプでも安心して使えます。

    長時間点灯してくれることに加え、防水・防塵仕様なので、テント周辺に置いて夜間足下を照らすために使用するのもいいでしょう。優しく温かい光なので、キャンプシーンの雰囲気作りにも適しています。

    コンパクトに持ち運びできるランタンを探している方や、長時間光を点灯させ続けたい方に最適です。

    Ledlenser(レッドレンザー):ML4 コンパクトでありながら300ルーメンの明るさを誇る

    ドイツのメーカー、レッドレンザーのランタンで、非常にコンパクトな携帯型ランタンです。持ち手に加えてカラビナも付いているので、バックパックやベルトなどに引っ掛けて使用しやすくなっています。

    明るさは最大300ルーメンと、手のひらサイズの小さなランタンでありながらパワフルな明るさを誇ります。独自の技術で眩しさを軽減しているので、目にも優しいランタンです。LOWモードであれば最長45時間点灯してくれるため、連泊のキャンプでも問題なく使えます。

    USBケーブルで充電できる充電池が付属していますが、市販の乾電池を使用することも可能。使いやすい給電方式を選択できるほか、万が一、充電が切れても乾電池で補えます。小さくてもハイパワーなランタンを探している方や、シンプルな見た目のギアが好みの方におすすめです。

    NATURA (ナトゥーラ):B.F.F 重量わずか152g! 軽量LEDランタンの逸品

    重量わずか152gで、手のひらに収まるミニマムなランタンです。

    優しい暖色光ライトと、オレンジのアンバー色ライトを切り替えられるのが特徴。食事どきなど、雰囲気作りを重視したいシーンにもってこいです。

    頭の部分が光る懐中電灯機能も付いているので、夜間にトイレへ行く際など足もとを照らすの場合にも活躍します。スマホの充電にも使えるため、モバイルバッテリーとしても使用できます。

    底面には1/4インチのネジ穴があり、三脚などを設置することも可能。またマグネットも装備されているため、車のボディやスチール製のキャンプギアなどに固定できます。ちょっとした明かりが必要な時に重宝するだけでなく、両手をフリーにできるため、さまざまな作業がしやすくなるのも魅力です。

    小さくコンパクトなランタンが欲しい方や、アンバー色のライトでサイトの雰囲気をよくしたい方にぜひ試して欲しいアイテムです。

    BALMUDA(バルミューダ):BALMUDA The Lantern 洗練されたシルエットとキャンドルのように揺らぐ暖色が美しい

    「時間をたのしむLEDランタン」がコンセプトで、上品かつ優しい光を灯します。

    ランタン全体の曲線が美しく、光を灯さずとも置くだけで良い雰囲気になります。ブラック、ホワイト、グレー、クラシックレッド、ネイビーブルーと、カラーバリエーションが豊富なのもポイント。キャンプサイトのコンセプトに合わせて、好きな色を選びましょう。いずれも落ち着いた色合いなので、どのようなキャンプサイトにも馴染みやすくなるよう設計されています。

    また光の色も変更可能なため、キャンドルのように揺らぐ暖色の灯りも、読書灯として使える温白色の灯りも、これ1台で堪能できます。キャンプサイトの雰囲気作りはもちろん、料理などで手もとを照らしたい際にも使用できる万能ギアです。

    ランタンの見た目にもこだわりたい方や、暖色光・白色光を切り替えられるランタンを探している方は、ぜひ手にとって欲しい逸品です。

    5050WORKSHOP(フィフティ フィフティ ワーク ショップ ):ミニマライト クールなデザインはキャンパーたちの憧れの的に

    「最低限の要素から、最大限の軽さと使いやすさを引き出す」をコンセプトに作られた商品で、長さ約12cmとその名のとおり片手に収まるほど小型のランタンです。

    ハンディライトとして使えるだけでなく、わずか107gと軽量なため、首から下げたりバックパックにぶら下げたりしても疲れにくい設計です。金属部分はアルミのアルマイト塗装で仕上げられており、高級感あるデザイン。デザインはペイズリー模様のブラックと、トライバル模様のグリーンの2パターンあります。

    どちらもおしゃれで、テーブルなど、どこに置いても絵になります。また給電用USBポートが付属しているため、スマホやタブレットのモバイルバッテリーとしても使用可能。また大容量ではないものの、非常用電源としても活用できます。

    ミニマムなライトが欲しい方や、高級感あるデザインのギアが好きな方におすすめです。

    BAREBONES(ベアボーンズ):ビーコンライト

    どんぐり型の丸いフォルムが特徴的な小型ランタンで、点灯時にできる独特の影が美しいと評判の商品です。上部にカラビナが付いた吊り下げ式のランタンで、テントやタープに吊り下げて全体を照らせます。いくつか並べて吊るすのも可愛らしくおすすめです。

    もちろん自立もさせられるので、テーブルなどに設置しての使用も可能。明るさを最低にすれば、連続で200時間以上点灯します。

    全8色とカラーバリエーションは豊富。テントサイトに合う色を選びやすいだけでなく、色違いのものを複数使用して楽しむこともできます。またUSBポートを装備しているので、スマホの充電も可能です。

    可愛らしいギアを集めている方や、複数のランタンでサイトの雰囲気を作りたい方は手にとってみてください。

    LEDランタンを使いこなして、自分好みのキャンプサイトづくりを楽しもう

    LEDランタンは手軽で安全に使えるため、初心者でも扱いやすいランタンです。明るさや点灯時間、給電方式、光の色味、防水・防塵性能などを比較すれば、あなたにとって使いやすいランタンを選びやすくなります。

    またランタンは光だけでなく、フォルムやカラーなどデザインも大切なポイント。スタイリッシュなものもあれば、愛嬌のある可愛いアイテムもあるので、自分好みの見た目で選ぶのも一つの手です。

    手もとや足もとを照らしたり、キャンプサイトの雰囲気作りに使ったりと、LEDランタンは非常に実用性の高いギア。ぜひ上手に使いこなして、自分好みのキャンプサイト作りに生かしてみてください。

    タナちゃんねる

    1985年9月16日生まれ。福岡県出身。元テコンドー日本代表。キャンプ用品の買取販売店舗の会社経営兼、登録者数25万人超のソロキャンプYoutubeチャンネル『タナちゃんねる』を運営。キャンプ料理、道具レビュー、キャンパー取材などキャンプにまつわる情報を配信中。2021年にはオリジナルブランド『「TOKYO CRAFTS」』を立ち上げ、日本の職人と共同開発し、素材、機能にこだわったオリジナルギアを展開している。プライベートでは山林を2つ所有し、自身の山でキャンプライフを満喫中。 - HP【https://tokyocrafts.jp/】 - HP【https://tanachannell.com/】 - youtube【https://www.youtube.com/c/solocamping_tana

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    メルカリマガジン編集部

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