1980年に樽詰めされた、1996年の『ラフロイグ』
中野さん
ウイスキーは、30代になってバーに通いだしてからハマりましたね。よく行くお店のスタッフさんに、いろんなお酒を教えてもらったんです。僕は、燻した料理が大好きなんです。そこで『中野さん、燻製料理が好きだったら、ウイスキーもきっとお好きですよ』って、「なめるように飲んでください」って言われたお酒がラフロイグ10年でした。『この銘柄は癖が強いやつなので、これ好きならなんでも飲めますよ』って言われて、いろいろと試すようになりました。
中野さん
もともと、お酒は何でも好きでよく飲んでいました。ウイスキーに目覚めてからは、いろんなバーに通いつめて、ひたすらいろんな銘柄を飲み比べしましたね。日本の市場で簡単に手に入るものだけでも何種類かあって、そこから始めました。『山崎』が一番有名ですが、僕の地元・埼玉にも『イチローズモルト』というウイスキーがあります。最近人気なんですよ。手に入ったら、ぜひ飲んでみて欲しいですね。
ウイスキーってハードルが高いイメージがありますが、初心者でも大丈夫。とにかく、プロのスタッフに素直に聞くのが一番です。自分の好きな味を伝えれば、そこに近いものからどんどん『これが好きなら、これはどうですか?』って、いろんな銘柄を提案してくれます。お値段が高かったり、味がわからないものは、一旦ハーフで注文するのもいいですね。僕は、基本的にストレートで飲みます。レアなウイスキーをたくさん飲み比べしたいときは、友人と何人かで行って回し飲みすることもありますよ。
中野さん
最初は日本で手軽に買えるものを自宅でも飲んでいたんですけど、だんだんと欲が出てきてからは、レアなものも探すようになりました。でも、ウイスキーってやっぱり高いんですよね。メルカリだと、タイミングさえよければ、バーの閉店放出品などがあったりするんですよ。そこを一気に狙って買うようになりました。根気よく探せば、掘り出し物が見つかります。
僕は有名な銘柄だと『ラフロイグ』や『タリスカー』、『ラガヴーリン』あたりが大好き。仕事で海外に行くときは、現地のウイスキーを楽しみます。この間は、台湾で凛として時雨のライブをしてきたんですけど、そのときはお土産に『カバラン』を買って帰りましたね。
中野さん
これまでメルカリで買った中で一番高価なものは、『ラフロイグ』のウイスキーですね。1980年に樽詰めされた、1996年の『ラフロイグ』です。年代物ものだったんですが、購入に迷いはありませんでした。自分の生まれ年のウイスキーだと思うと欲しくなっちゃって、すぐ買いました。
メルカリで市販で手に入りにくいテイスティンググラスを探しているうちに、『経営していたバーを閉店するので、在庫を出品しています』というユーザーを見つけたんです。そこで、見たこともないこのウイスキーに惹かれちゃって。でも、市場に出ていない品だから、味もわからない。7万4千円で買ったんですけど、この価格が高いのか安いのかさえ、まったくわからない状態なんですよ(笑)。さっき、このお店のスタッフさんに見せてみたんだけど、やっぱりわからなかったみたいで。
この不思議な『ラフロイグ』のウイスキーは、40才の誕生日にあけようと思うんです。味がまったくわからないから人と飲むのは少し不安ですが(笑)、お世話になっている人や友人を呼んで、パーティーしたいなって。グラスによっても香りや味が変わるので、『どう飲むか?』を考えて、今から1年後を楽しみにしています。