記事で読む2026.09.14

「舞台」は自分でつくる。アイザックがニプシー・ハッスルから学んだこと

「最近、何買った? 何売った?」というお買い物トークを入口に、さまざまなゲストの価値観や本音をのぞいていくビデオポッドキャスト「バイバイ BUY-BYE」。今回のゲストは、『GOLDNRUSH PODCAST』を主宰するポッドキャスターのIsaac Y. Takeu(アイザック)さん。札幌からロサンゼルスへ渡った原点から、ロールモデルだというラッパー、ニプシー・ハッスル、仕事道具として選んだRIMOWAまで。その買い物には、単なる消費に終わらせない「投資」の意識が垣間見える。(取材・執筆/長畑宏明、撮影/山田沙百合、編集/メルカリマガジン編集部)

「自分たちの場所がなかった人たち」が作った文化に惹かれて

ーーアイザックさんがホストを務める『GOLDNRUSH PODCAST』には、ヒップホップシーンを軸に、最近では宇多田ヒカルさんをはじめ多種多様なアーティストが出演しています。日本ではビデオポッドキャストの先駆け的な番組ですよね。今のアイザックさん自身は、「ポッドキャスター」という肩書きがいちばんしっくりきますか?

そうですね。別にポッドキャスターになるのが夢だったわけじゃないんですけど、自分がやりたいこととか成し遂げたいことを考えてたら、勝手にポッドキャスターになってた、みたいなのが一番近いかもしれないです。

ーーもともとは札幌出身で、お父さまがカメルーン出身、お母さまが日本人。高校卒業後にロサンゼルスへ行かれたと聞きました。

そうです。昔から映画が好きで、最初は俳優をやりたいと思ってたんですよ。でも、日本でブラックとのミックスである自分が活躍しているイメージがあまり持てなくて。小学生くらいから「アメリカに行きたい」と思っていて、親にも「英語を勉強したいから家庭教師をつけてほしい」と頼んでいたんですよ。映画やヒップホップからも独学で英語を学んで、高校を卒業してロサンゼルスに映像を学びに行きました。

ーーヒップホップに惹かれたのも、音楽そのものだけではなかった?

自分はもともと音楽オタクでは全然なくて。グラフィティ、ダンス、DJ、ラップ、ファッション、それら全部を含めたカルチャーが好きなんです。自分たちの居場所がなかった人たちが作った表現が、世界中にどんどん受け入れられていく。さっき日本では自分が活躍する姿が想像できなかったと言いましたが、映画やヒップホップの世界で活躍する黒人の人たちを見て、やっと「こういう人がいるんだ」と希望をもてました。

ーーやはり『GOLDNRUSH PODCAST』も、日本のラジオよりアメリカのポッドキャストが参考になっているんですか?

そうです。むしろラジオはまったく通ってないんですよ。アメリカにいたときに、ポッドキャストが盛り上がっている状況を目の当たりにしたのが大きかったですね。向こうでは、台本もなくゲストと何時間も話す形式が普通だったので、自分たちも最初からそのスタイルでした。

ニプシー・ハッスルから学んだ、オーナーシップを持つ重要性

Nipsey Hussle & Bino Rideaux『PROLIFIC』All Money In / Out The Blue / Atlantic Records

ーー そんなアイザックさんが最近買ったものが、ニプシー・ハッスル(Nipsey Hussle)のレコードです。

自分のロールモデルですね。彼はラッパーであると同時に、起業家なんですよ。原盤権をちゃんと自分で保有する大切さをずっと主張していて、レーベルとも、自分がオーナーシップを持った上で付き合う。彼が常々言っていたのが、音楽で稼いだお金でブランド品を買うのではなく、先に土地を買え、投資しろ、ということ。実際、彼は地元にビジネスや教育の拠点も作っているんですよね。
だから、自分もポッドキャストの権利は全部持ってるし、そこでお金を作れたらさらに投資したい。将来的には、自分たちの舞台が用意されにくかった人たちをアシストするようなこともしたいです。ニプシーの場合は自分が育った地域だったけど、自分は特定の地域というより、そういうマインドセットを持つ人たちをレペゼンできたらと思っています。

ブランドネームよりも「仕事のプラスになるか」

ーーもうひとつ最近買ったのが、RIMOWAのアタッシュケースですね。
ここ1、2年でフェスのMCなど地方の仕事が増えて、移動が一気に増えたんです。ポッドキャストを始めたころは地元の札幌に住んでいて、東京に来るたびに30キロくらいの機材をスーツケースに入れて運んでいたんですが、そこで安いスーツケースを3、4個壊してるんですよ(笑)。RIMOWAはたしかに値が張るけれど、部品が壊れたらいつでもお店で直してもらえると聞いて、それなら価値があるなと。

ーーハイブランドだから、というフレックス的な理由ではないわけですね。

そもそも、普段からブランドものは着ないんです。今日もそうですが、服は地元の先輩が作ってるブランドを着ることが多いし、シューズは歩きやすければなんでもいい。ただ、仕事に関わるものだったら、いいものをちゃんと持っていたい。自分のプラットフォームにプラスになるんだったら、値段は気にしません。

ーー逆に、勢いで買って失敗したものは?

ESSENTIALSの服ですね。デザイナーのジェリー・ロレンゾのこともブランド自体も好きなんですけど、家で着てみたらサイズがデカすぎて(笑)。服は素材とサイズ感を一番重視してるので、結局一回も着る機会がなかったんです。

投資マインドもお金の価値もすべてニプシー・ハッスルが教えてくれた(ゲスト:アイザック)

出典: YouTube

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メルカリマガジン編集部

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